現地6月25日に開催されるAEWと新日本プロレスの合同興行Forbidden Door。
先日放送されたAEW・Dynamiteの中で追加カードが発表され、AEW世界王座のチャンピオンであるMJFは新日本のエース棚橋弘至とのカードが組まれました。MJF自身はかなり不満げな発言を繰り返しているものの、彼のキャリアの中で棚橋という伝説的なレスラーと対戦することは大きな実りになるでしょう。
2022年に開催されたForbidden Doorの第1回大会ではジョン・モクスリーと対戦し、敗れた棚橋。今回、MJFとの試合が組まれた背景には何があったのでしょうか?
レスリング・オブザーバーのデイブ・メルツァーは、「棚橋の現在の格」が影響したのではないか、と推測しています。以前であれば、棚橋は新日本の絶対的強者として試合に出て、MJFを倒すことができたでしょう。しかし、現在は新日本の中でもトップレベルで強いというわけではなく、もしかしたらMJFに負けてしまう可能性もあります。AEWにしてみれば、団体最高峰のタイトルを持っているMJFが他団体のレスラーに負けてしまうのは避けたいところでしょう。絶対的な実績と知名度を持ちながらも、どんなシングルマッチにも勝つ、というほどのキャリアのピークにいるわけではない。これからのプロレス界を牽引していく若手レスラーのMJFにとっての棚橋は、難しいとはいえ絶対に乗り越えられない壁ではないのです。
団体間の交流では、こうした観点がブッキングに影響することもあります。ブライアン・ダニエルソン VS オカダ・カズチカが組まれた背景には「ブライアンはどういうプロレスラーなのか」という観点があるはずです。
実際のところがどうなのかはわかりませんが、メルツァーの推測には一定の説得力もあると思います。
(Wrestling Observer, WrestlingNews.co)