現地8月20日、新日本プロレスとインパクト・レスリングはフィラデルフィアで合同興行「Multiverse United 2」を開催します。多くの注目カードが実現しますが、アレックス・シェリーの持つインパクト世界王座に棚橋弘至が挑戦する試合は、世界中のプロレスファンが待ち望んでいたカードでもあります。
21世紀のタッグプロレス界を代表する名チーム、モーター・シティ・マシンガンズや、KUSHIDAとのタッグチームTIME SPLITTERSでの活躍で知られるシェリーの新日本初参戦は2009年のレッスルキングダム3。モーター・シティ・マシンガンズはNO LIMI(内藤哲也 & 高橋裕二郎)の持つIWGPジュニアタッグ王座に挑戦し、勝利。この日のメインイベントでは、棚橋が武藤敬司に勝利しています。
本隊のメンバーだったシェリーにとって、棚橋との対戦は2008年のTNA以来(モーター・シティ・マシンガンズ VS 棚橋 & ボラドール・ジュニア組)。最新のインタビューで、シェリーは棚橋へのリスペクトや試合への意気込みを語りました。
俺にとってはビッグマッチだよ。棚橋弘至はとても重要な存在だ。陳腐な言い方や変に聞こえるようなことは言いたくないけど、でも、彼は新日本プロレスを復活させた男だ。俺はその様子を見ていたんだよ。
棚橋が武藤敬司を倒した2009年、俺は新日本にいた。そして、棚橋が団体を立て直してから数年後、俺は新日本に戻った。オカダ・カズチカがスターになり、中邑真輔との抗争が最も注目を集め…彼らが団体をリードしていた頃だね。そこに柴田勝頼が帰ってきて…。
前にも言ったけど、彼がリングの中と外でどう振る舞うのかを、俺は見てた。棚橋弘至はあらゆる意味でチャンピオンだったよ。彼が成し遂げたことをすべて挙げるのは大変だよ、どんなに時間があっても足りないね。彼は団体全体を気にかけていた。
俺はタッグマッチで何度も棚橋と組み、エプロンサイドから彼の偉大さを見ることができた。模範を示してくれたんだ。試合だけじゃなく…いや、彼の試合から、彼を見て、彼と組んで、多くを学んだ。
新日本のリングでは、彼と戦ったことはない。2008年にTNAで戦ったことはあるんだけどね。彼がチャンピオンになるためにリングの外で何をしたのか、その地位を維持するために何をしなければならなかったのかを見たよ。
ここ3〜4ヶ月、俺は彼のことをよく考えていたんだ。インパクト世界王座への挑戦が控えていた時、俺は考えた。「もし俺がチャンピオンになったら、チャンピオンとしてどう行動しようか?他のレスラーとは何が違うのか?」この事を考える時、俺の心の中に最初に浮かんだのは、棚橋弘至だったんだ。
タイトルマッチに勝った後、「この状況で、タナはどうするだろう?」と何度も考えた。彼は確実に殿堂入りするレスラーで、プロレスを完全に変えた男だと思ってるからね。俺のことも変えてくれた。だから、今回の試合は、俺にとって夢のような試合なんだ。つまり、「2人のプロレスラーがそれぞれの団体のアイデンティティを形作っている」という感じかな。
個人的なことだけど、プロレスの師匠にあたる存在と試合をする機会はどれだけあるだろう?日本のプロレスを変えた男と対戦するチャンスはなかなかない。俺はこの状況から何を学べるんだろう?アンダードッグの立場にいるという意味で、試合が楽しみだ。
ニック・オールディスやスティーブ・マクリンとの試合を経て、俺はここにいる。棚橋は俺を簡単に倒し、新日本にベルトを持ち帰ることができるかもしれない。インパクト・レスリングと新日本プロレスは友好関係にある。不可能なことじゃない。これはただただ素晴らしい試合だよ。他に表現のしようがない。