12年に渡るWWEでのキャリアの中で様々な経験をしてきたバロン・コービン。
最新のインタビューで、彼は強いフラストレーションを感じたある出来事を振り返りました。SmackDownのヘッドライターを務める人物との会話中、相手から「選手に対して非常に失礼な言葉」が発せられたことへの憤り。今も怒りは収まっていません。
一度、ほんとにキレそうになったことがあった。こういうことで怒ることはあまりないんだけど、その時は本当にイラついたね。
SmackDownのヘッドライターと会話していた時の話だ。まだ思い出すと血が沸騰するよ。そのとき「クリエイティブ的にどんなアイデアがある?」って聞いたら、「ジェイコブ・ファトゥが始動したから、彼のための“体”が必要だ」って言われたんだよ。
“体”だって?俺たちは“体”じゃない。ロスターにいる誰もが“ただの体”なんかじゃない。それを聞いて本当に腹が立った。自分のことじゃなくても、そういう考えがあること自体が嫌だったんだ。
俺は12年もここにいるのに、“誰かのための体”扱い? もしそう言いたいなら、せめて「ジェイコブをモンスターに見せるために君が必要だ」って言えよ。それなら受け入れられる。けど「体が必要」なんて言い方は失礼すぎる。
これは俺だけの話じゃない。ロースターの下位にいる人たち全員に対する失礼だよ。命を懸けてリングに上がっている人たちをそんな風に扱うのはおかしい。
間違った技一つでキャリアが終わることだってある世界だ。ビッグEを見てみろよ。たった一つのスープレックスのミスで、彼は二度と試合ができないかもしれなくなってる。プロレスはそれくらい危険な仕事だ。自分の生活や家族を養うためにやっているのに、そんな言葉で片付けられるのは腹立たしい。
トップスターを引き立たせる人たちも同じくらい重要だ。そういう役割がなければ、スーパースターなんて存在しない。与えられた時間が2~3分しかなくても、それを全力でこなす人たちがいるおかげで業界は成り立っているんだ。
トップに立つのはもちろん大変だけど、何もかも用意された環境でやる方が、底辺から這い上がろうとするよりも楽だよ。“ただの体”だなんて表現は、絶対に許せない。
2024年にWWEから退団した彼は、新日本プロレスへの参戦を希望するなど、新たなキャリアを築いていくことに前向きです。「元WWE」のレッテルを嫌う彼は、WWEから去った今こそが全盛期なんだと示そうとしています。
(Fightful)