2020年、英語圏のSNSユーザーの間で、プロレス界を大きく揺るがす#SpeakingOut ムーブメントが起きました。
主に男性レスラーたちの性的問題が告発され、マーティ・スカルやジャック・ギャラハー、デヴィッド・スターらのキャリアが事実上終了に追い込まれる事態に。そんな中でジョーイ・ライアンもプロレスラーを事実上廃業することになりました。
非常にユニークなキャラクターで人気を博した彼は、10名を超えるの被害者からセクハラや性的虐待の被害を告発され、所属していたインパクト・レスリング(現在TNA)から解雇され、彼をブッキングする団体は無くなりました。2022年にはディズニーランドの従業員として短期間勤務していましたが、過去の疑惑が明るみに出たことで解雇されたと報じられています。
そんな彼ですが、現地8月23日にバンクーバーで開催されるPortland Wrestlingのショーに出場することが先日発表され、一部で話題になっていました。約5年ぶりのブッキングです。
しかし、彼のブッキングによりPortland Wrestlingに批判の声が相次ぎ、彼の出場はキャンセルされました。主催者によれば。同地区のインディ団体Prestige Wrestlingから「同イベントに出場した選手・トレーナー・リングスタッフは全員業界から追放する」との通達が届き、このために多数のレスラーが出場を辞退する事態に発展したそうです。さらにリングのレンタルまでキャンセルされ、現時点で「3週間以内の開催なのにリングすら確保できていない」とのこと。
Prestige Wrestlingは8月23日にPortland Wrestlingへの対抗興行を発表。こちらは「現代ポートランド・プロレスを支えてきたシーンによる、シーンのための『セーフスペース・プロレス』」と謳い、チケットは「投げ銭制」で全収益がチャリティに寄付されます。
凄まじい状況ですが、それほどまでにライアンの存在はタブーなのだということでしょう。現在のプロレス界で活躍する女子レスラーの中にも、彼からのセクハラ被害を受けた人がいるはずです。
(SESCOOPS)
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