プロレスラーにとってグッズ収益は重要な収入源です。
実際のところはわかりませんが、レスラーがどこかの団体に所属する時、グッズ収益をどのような形で受け取るかは団体や契約内容によって異なる…かもしれません。グッズが売れているのに、それに見合ったボーナスが出ない。そういったケースもゼロではありませんでした。
レジェンドレスラーのストーン・コールド・スティーブ・オースチンは、Sports Illstratedによるインタビューの中で、全盛期の莫大なTシャツの売上がロイヤリティに反映されていなかった時期があり、ビンス・マクマホンと揉めたことがある…という過去を明かしました。
WWEでは、四半期ごとにグッズ販売のロイヤリティの小切手が送られてくるんだ。(大ヒットになった)あのTシャツを思いついた時の話なんだけど……あのTシャツはあちこちで見かけたんだけど、ビンスとこういう話をしたことがある。「おい、俺はいろんな人があのTシャツを着ているのを見た。でも、俺の小切手にはそれが反映されてないことに気付いたぞ」って。
おそらく、この時の両者にはストンコの懐に入る「グッズ収益の割合」が明確に決められていなかったのでしょう。このやり取りの後、ビンスはストンコに「数字」を提示し、ストンコはそれに合意したそうです。
これが「オースティン・ディール」として知られるようになったんだよ。
ビンスは、小切手を俺に手渡ししたがった。そして、「スティーブ、これを渡すよ。俺はこんな金額の小切手を渡したことなんて一度もない。誰にもないぞ」と言ってた。[…]俺は市場価値のある存在になったわけだ。
ビンスにとっての「はじめて」になることは、彼にとって誇らしいことだったでしょう。ビンスから「WWEのスターとして認められた」その瞬間のことを、彼は忘れられないようです。