2023年9月、AEWはCMパンクを解雇しました。
2021年夏のAEW入団以降、彼はバックステージで複数のトラブルを起こしました。ハングマン・ペイジとのリアルな関係悪化、The Elite(ケニー・オメガ&ヤング・バックス)との大喧嘩、Collisionのブッキングをめぐるトラブル…そして、2023年8月のイギリス大会All Inのバックステージで起きたジャック・ペリーとの喧嘩。All Inでの一件の後、AEWは懲戒委員会を組織し、パンクの退団を決議しました。
Fightfulによれば、この懲戒委員会で非常に大きな役割を担ったのは、パンクの盟友的存在であるブライアン・ダニエルソンだったのだそうです。
この時期、AEWのバックステージでは大きな変化が起きていました。トニー・カーン社長に次ぐ権力を持っていたメガ・パーリクが、チーフ・リーガル・オフィサーとしての役割から一歩引いたのです。彼女は懲戒委員会に参加しませんでした。
彼女の代わりにメンバーになったのは、彼女の職務の大半を引き継いだ法務顧問クリス・ペックとブライアンを含む3名。ブライアンは委員会において「客観性を体現する適切な道徳的指針」であり、委員長のような立場として力を持っていたそうです。
委員会は全会一致でパンクへの解雇勧告を決議し、トニー・カーン社長はパンクの解雇を決断しました。
ブライアンは、所属レスラーたちに対して「パンクとの長年にわたる友情や、彼が団体に大きな利益をもたらしたことが判断を難しくした」としつつ、彼を退団させることが正しい決断だった、と説明したそうです。
先日WWEが開催したSurvivor SeriesでパンクのWWE復帰が明らかになった後、ブライアンはXに以下のポストを投稿しました。
父はいつも俺に言っていた。正しい決断をすることは、時に最も難しい決断になる。正しさが常に最大の金を生み出すわけではないし、常に支持を得るわけじゃない。しかし、それでも正しいことなんだ。
報道によれば、彼はこれと同じことを所属レスラーたちに語りかけていたそうです。
パンクのWWE復帰によって、彼のAEW在籍時に何かあったのかが改めて報じられるようになりました。AEWのリーク体質がこうした形で機能するとは…。
(WrestlingNews.co, Fightful)