チャド・ゲイブルっぽい伝説のルチャドール、エル・グランデ・アメリカーノ。RAW最新回で放送された彼の紹介映像が、生成AI使用疑惑で批判を集めています。
生成AIの使用疑惑
映像を見れば一目瞭然ですが、随所に不自然さがあります。人の指が6本だったり、構造が不自然だったり…。
El Grande Americano is the greatest AI Luchador I’ve ever seen. He’s also Donald Trump’s second-favorite masked wrestler behind Kane. This is hilarious. I love Chad Gable so very much. pic.twitter.com/MvI2KFf2FX #WWERaw
— Alfred Konuwa (@ThisIsNasty) March 24, 2025
エル・グランデ・アメリカーノの胡散臭さというか、どことなく漂うアレな雰囲気を醸す演出にもつながっているところはありますが、不快感を抱くファンも少なくありませんでした。
レスリング・オブザーバーのウィリアム・ベルトランは、「アメリカの観客は楽しんだ一方で、メキシコや中南米のファンたちがSNSで不満を述べている。生成AIによる画像・映像の使用に対する不満も、国籍を問わず広まっている」と指摘しています。
ミル・マスカラスなどの伝説のルチャドールたちと戦った彼は、「アメリカ湾出身」で、仲間たちから妬まれて活動の場を失い、WWEで復活した…と紹介されました。ここにも問題点があります。
アメリカ湾問題
「アメリカ湾」とは、国際的にはメキシコ湾と呼称される北アメリカ大陸南東部とメキシコ北東部に挟まれた湾のこと。ドナルド・トランプ米大統領による大統領令により、一部アメリカ国内で「アメリカ湾」と呼ばれるようになったものの、国際的な名称ではありません。
不正確な名前
メキシコの老舗ルチャ・リブレサイトSuper Luchasは、「これは、メキシコとメキシコのプロレス文化に対する多重の侮辱だ。「アメリカ湾」のくだりは完全に不要だったし、キャラクター名も正しいスペイン語で書くべきだった」と指摘。そう、彼の名前も不正確なところがあり、一般的には「エル・グラン・アメリカーノ」の表記となります。
演出と言ってしまえばそれまでですが、メキシコや中南米で暮らすファンにとっては黙っていられないのでしょう。エル・グランデ・アメリカーノは先日のRAWでドラゴン・リーと対戦し、リーのマスクを剥ぎ取った上で勝利しました。今回の批判により、彼のプレゼンテーションに手が加えられるかどうかは不明です。
(Fightful)
あわせて読みたい

