現地時間10月31日に開催されたWWEの通算4度目のサウジアラビア大会”Crown Jewel”。ショーは(これまでのサウジ大会と比較すれば)成功し、WWEにとって実りのある日になった……はずだったのです。しかし、WWEはトラブルに巻き込まれていたと報じられています。一体何があったのでしょうか?
ショーの終了後、レスラーとスタッフたちが乗る予定だった飛行機が「機材トラブル」で離陸することができず、自家用ジェットで帰国したブロック・レスナー、チャーター便で帰国した12人のレスラーと8人のスタッフを除く全員が足止め状態になってしまったのです。結局、予定の24時間後にようやく飛行機は離陸しました。しかし、この「機材トラブル」は真実ではない可能性があるようです。
「サウジアラビアのような国の人々とコネクションがある」と主張する元WWEスペイン語実況席担当者のヒューゴ・サビノビッチは異説を唱えています。曰く、サウジは過去2回のショーに関する支払いを怠っており、その総額は3億から5億ドルに達する可能性があるそうです。
そして、ビンスは報復として”Crown Jewel”のサウジアラビアでのテレビ放送を停止したそうです。サウジアラビアの皇太子はこれに怒り、WWEクルーが乗っていた飛行機を離陸直前になって「飛ばすな」と命令した、とのこと。サビノビッチは、この話は噂ではなく、状況を知る者から聞いた話だと主張しています。
レスリング・オブザーバーのデイブ・メルツァーによれば、
あるWWE関係者によると、WWEはできるだけ多くのレスラーからビデオを入手し、機体の問題が原因だと主張しようとしているという。
Fightfulのショーン・ロスも同じ情報を入手したと認めています。
メルツァーはWrestling Observer Radioでサウジアラビアで何が起きていたのかを語っています。
- 9月30日時点で、WWEはサウジアラビアから”SUPER SHOWDOWN”(6月7日開催)の支払いを受けていなかった。しかし、”Crown Jewel”の数時間前に発表された決算報告では、9月30日以降10月30日以前に6000万ドルが支払われたとされている。
- ビンス・マクマホンは”Crown Jewel”のテレビ放送を許可していなかったが、最終的には和解が成立し、40分遅れのテープ・ディレイで放送された。
- 多くのレスラーたちは「機材トラブル」という通知に懐疑的で、軍警察の存在を指摘する人もいた。彼らは「なぜ出国に24時間もかかったのか」「なぜ別の便を利用しなかったのか」と疑問に思っている。
- ビンスは早々と出国し、そのことについて憤慨している人が多い。ビンスはショーが終わった後すぐに出国した。ビンスがその後に起きた問題について知っていたかどうかはわからない。
サビノビッチの話が本当なのだとしたら、レッスルマニアで決着をつけるべきですね。
(Wrestling Observer, Wrestling Inc, Cultaholic, Rajah.com)