引退試合でガンダーのスリーパーに屈し、タップアウトしたジョン・シナ。この時、実況のマイケル・コールは「プロレスがスポーツ・エンターテインメントを破壊した!」と発言しました。
これは、WWEはスポーツ・エンターテインメントの団体で、ジョン・シナはその象徴的存在であり、「プロレス」の住人であるグンターは異物だ…という姿勢が鮮明になった発言だと言えるでしょう。これを機に、「この二つに違いはあるのか?あるとしたら、それは何なのか?」という議論があらゆる場所で繰り広げられています。
WWEの上層部として働いた経験もあるAEWジェフ・ジャレットは、「プロレスとスポーツ・エンターテインメントはまったく同じものだ」という見解を自身のPodcast番組で語りました。
あれは間違いなく会社側が用意したセリフか、承認済みの言葉だろうな。俺には理解できないよ。プロレスとスポーツ・エンターテインメントは、まったく同じものなんだから。
あれはビンス・マクマホンが作った造語だ。「彼らはWWFレスラーではない、WWFスーパースターだ」と言い換えたのと変わらない。
これは、単純にブランディングやマーケティングのための言い換えだ。「スポーツ・エンターテイナー」と言ったほうが、営業会議や役員へのプレゼン、新聞記事なんかで見栄えがいいからに過ぎない。中身はまったく同じなんだ。
それで、今になって「プロレスがスポーツ・エンターテインメントを破壊した」と言いたいのか?「我々はエンターテインメントではない」と言いつつ、会社名はワールド・レスリング・エンターテインメントなのか?
それってどうなんだろうな。その答えはこれから出るのかもしれないが、俺にはさっぱりわからないよ。
シナはビンスが生み出した最大のスターの1人。その時代が過ぎ去った今、WWEは「スポーツ・エンターテインメント」を標榜し続けるのでしょうか?それとも…。
(Wrestling Inc)
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