プロレスはリアルなのか?本当の戦いがそこにはあるのか?今でも度々議論になる永遠のテーマです。様々な段階を踏んだ現代では、多くのファンは「夢中になれる楽しいエンターテインメント」だと考えているでしょうし、プロレスが苦手な人の中には「リング上で起きていることが信じられない」と思っている人もいるはずです。
AEWのジョン・モクスリーは、妻ルネ・パケットとMMAファイターのミーシャ・テイトがホストを務める番組「Throwing Down With Renee & Miesha」にゲスト出演し、リング上で起きることを「マーベル・ユニバース」に例えました。
ミーシャは本物のアスリートだから、プロレスのとてもテクニカルな試合を見たとしても、リアルじゃないと思うはずだ。リストロックやフィギュア・フォー・レッグロックでもそう思うだろうし、チョークスラムみたいな馬鹿げたものを見たら、完全にフェイクだと感じるだろう。みんなが「これはリアルだ」と渋々認めていることも理解できないんじゃない?
でもね、60年代や70年代の頃、この業界はみんなに「プロレスはリアルだ」と思わせようとしていたということを理解しなければならないよ。悪玉と善玉は同じ車に乗らなかったし、一緒にバーにも行かなかった。このビジネスは様々な面で守られていて、みんなに「リアルな戦いなんだ」と思わせようとしていたんだ。
2021年の今は、そんなことはもうなくなった。ミーシャがやっているようなリアルな戦いがあり、プロレスがある。ファンはとても情熱的だけど、もう理解してるんだよ。リング上で行われていることはリアルだ、なんて思ってない。2つは完全に別物なんだと知っている。
今の状態はマーベル・ユニバースのようなものだと思うね。現実の世界では、指から蜘蛛の巣を発射できる人はいないだろ?でも、マーベル・ユニバースにはそれができる人がいて、認められている。だから、スパイダーマンが蜘蛛の巣で誰かの顔を撃っても、完全に受け入れることができるんだ。
プロレスはそういう楽しみ方をするものなんだ、ということを理解しなきゃね。これは架空の世界なんだということを一度受け入れることができれば、あとは夢中になるだけだ。
作品ごとの縦横の繋がりではなく、起きていることのリアリティラインの話でした。元WWEのトップスターらしいぶっちゃけぶり。