2022年7月に引退し、WWEの現場から去ったビンス・マクマホン。
引退の引き金になったのは、6月から7月にかけてウォール・ストリート・ジャーナルが報じたいくつかの疑惑です。元女性従業員との不倫関係の口止め料を支払ったというスクープが発端となり、過去にも同様の理由で口止め料を支払っていたことなどが報じられました。
こうした不正会計疑惑や、従業員および女性選手との不適切な関係は組織のガバナンスの不誠実さを物語るもので、役員会はビンス(だけではなく、過去の性的非行疑惑が浮上していた元タレント・リレーション部門責任者のジョニー・エース)の疑惑に対する調査を敢行。今週水曜日に発表された団体の第3四半期財務報告の中で、総費用1,970万ドルにも及ぶ調査が終了したことを報告しました。
Fightfulによれば、WWEの広報担当者が「HHHらによって引き継がれた役割にビンスが戻ることはないだろう」とコメントしているそうです。ビンスが去り、HHHが現場の責任者に就任した後のWWEはスタッフたちにとって働きやすい環境となり、士気も高いとされています。これはこれでいいのでしょう。
プロレス界最大の存在がこのような形で現場から去るのは残念ですが、ある意味で「らしい」とも言えます。ビンスは現在もWWEの大株主であり、現場の外側で支配権を握っている状態です。
(Wrestling Inc, Fightful)
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