年内にAEWのとの契約を満了すると報じられていたThe Eliteのケニー・オメガ、ヤング・バックス、そしてハングマン・ペイジ。彼らは、今後数年間のキャリアをどこで過ごすかという大きな決断を下しました。
Sports Illstratedによれば、4人は複数年での再契約に合意し、これからもAEWのロースターとして歩んでいくことを決めました。2019年に放送が始まったDynamiteの200回記念大会が現地8月2日に放送される、その直前での大きな決断。WWEも当然彼らとの契約に興味を示しており、一時は「我々は2024年にケニーを獲得できるチャンスがある」と考えていたそうですが、仮に実現するとしても数年先の出来事になりそうです。
Sports Illstratedの取材に対し、ケニーは今回の決断の背景を次のように語りました。
あらゆる選択肢を慎重に検討し、あらゆる可能性に心を開いた。自分がまだこの世界にいる間に、できる限りのことをしたい。そのためにここにいるんだ。
これまでの人生で、俺はプロレスのためにすべてを犠牲にする選択をしてきた。俺には家族も子どももいないから、AEWへ残る決断に「家族」が影響したわけじゃない。
でも、これだけは言えるよ。俺がこれまでにやってきた試合のカタログや、これまでに出会ってきた、そしてこれから出会うことになるであろう素晴らしい人たちのことを、俺は心の底から誇りに思っているんだ。
AEWは、俺にハイレベルな仕事を続けさせてくれるだけじゃなく、人生において情熱的に何かを追求する自由も与えてくれる。25年近くリングに上がり続けてきた俺にとって、この情熱はますます重要なものになっているんだ。
また、ヤング・バックスのマット&ニック・ジャクソンは、彼らにとってのAEWや、今回の決断にどのような要素が影響したのかを、次のように語りました。
マット:俺たちは、AEWの「E」なんだよ。文字通り。The Eliteはこの団体の主人公だ。今のAEWが2019年の団体設立からどれほど変わったとしても、俺たちがDNAなんだよ。そして、家の土台を失ってしまえば、やがて崩壊してしまう。この決断をする時、そのことが俺たちに重くのしかかることはなかった…なんて言ったら嘘になる。
ニック:正直言って、スケジュールの問題が大きかったんだ。俺には、妻と、3人の小さな子どもがいる。そして、お金も重要だったね。
俺の人生と今のキャリアを考えると、(WWEへ移籍することで)1年の半分、あるいはあるいはそれ以上もツアーに出ることは考えられなかった。それを長年続けているレスラーたちのことは尊敬しているよ。
WWEで思い出を作ることもできただろうけど、俺にとってもっと大事なのは、家族と思い出を作ることなんだ。今のポジションなら、AEWで思い出を作りながら、家族とも思い出を作れると思う。
また、AEWでしっかりしたスターへ成長したペイジは、残留の決断について、ニックと同じような理由を語っています。
AEWという団体に初日からずっといる、というのは、とても意味のあることだと思うよ。たぶん、ここでキャリアを終えることになる。願わくば、成功への道は1つだけ(WWEでスターになること)じゃないということを、下の世代に伝えることができればいいな。
俺の人生における今、という観点で考えると、スケジュールが大きなセールスポイントになったんだ。AEWのスケジュールなら、週の大半は家族と一緒に家にいることができるし、長い目で見れば、身体を理想的に保てる。給料もいい。
AEWがしっかりしたプロレス団体として台頭してきたことは、レスラーやプロレス業界で働く人たちの「交渉力」を高めることに役立っている。まだ成長途中のAEWがに長期的にコミットすることは、その進歩を継続させるために俺が貢献できる最善の方法だと思うよ。
記事の最後に、マットはファンへ感謝の言葉を伝えました。
俺たちのことを、愛してくれても、嫌ってくれても、応援してくれてもブーイングしくれても、甘いコメントを送ってくれたっていい。罵声だって構わない。みんなが何かを感じ、俺たちがYoutube番組(Being The Elite)の中で設立を発表した団体を見続けてくれる限り…ありがとう。
これが俺たちの壮大な撤退になると期待していた人たちには、がっかりさせて申し訳ない。俺たちはみんなと一緒だ。「そっち」には行かないよ。
(SI)