WWEでは大柄な選手が多くのチャンスを与えられる傾向にあり、クルーザーウェイト級の選手がスターになるのは並大抵のことではありません。
2016年、WWEはクルーザーウェイト級の選手たちをフォーカスした番組「205 LIVE」の放送を開始。ネヴィル(PAC)やリオ・ラッシュ、トニー・ニース、ムスタファ・アリ、戸澤陽など、多くの軽量級の選手に活躍の場が与えられましたが、2022年2月に放送が終了しました。
WWEの最高責任者ビンス・マクマホンが大柄な選手を好むことは、クルーザーウェイト級の選手たちがなかなか活躍できない大きな要因としてよく挙げられる理由の1つです。しかし、ビンスが「クルーザーウェイト級を好まない」理由は、アメリカという国の事情が大きく関係しているのかもしれません。
205 LIVEで活躍したブライアン・ケンドリックは、出演したPodcast番組の中で、「WWEでクルーザーウェイト級部門が持続可能でない理由」を語りました。
クルーザーウェイト級の選手たちは身体が大きくない。一般の観客がクルーザーウェイト級の試合を好まない、あるいは求めていない理由、そしてビンスが過去にクルーザーウェイト級をプッシュしなかった理由は、平均的な体格の男性観客たちが「俺たちでもクルーザーウェイト級の選手をボコボコにできる」と考えているからだと思うよ。
「自分でもあいつらをボコれる」と思っている選手たちの試合を見ることに何の意味があるんだ?…こういう考えが、クルーザーウェイト級の試合に魅力が欠けている原因だと思う。あれは戦いじゃない。ファンタスティックなパフォーマンスなんだ。
アメリカは多民族国家なので、一概に「アメリカ人男性の平均的な体格はこうだ」と言うのは難しいことです。人種を考慮しない平均身長は176cm、体重89kg。これくらいの体格のレスラーは珍しくありません。