AEWで強い存在感を示す黒人ユニット、ハート・シンジケート。WWEから移籍してきたMVP、ボビー・ラシュリー、そしてシェルトン・ベンジャミンの3人は、AEWでもしっかりと結果を残しています。
彼らの共通点は、プロレス業界で長年にわたって活躍してきたベテラン黒人レスラーであるということ。多くのタイトルを獲得し、黒人のプロレスファンたちを興奮させてきました。
MVPとベンジャミンは、出演したPodcast番組で「黒人レスラーがチャンピオンになること」への意見を語りました。MVPは、ボラシュリーが「チャンピオンになる際に人種を持ち出す必要はない」と述べたことに理解を示しつつも、次のように語っています。
ラシュリーの考え方も理解できる。でも俺は「表象」ってやつが重要だと思ってる。俺が育った時代には、黒人のアクションヒーローなんていなかった。黒人のGIジョー(子供向けのおもちゃ)がいたなんて知らなかったよ。そういう時代だったんだ。
息子と一緒に映画『スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース』を見た時、息子は「主人公のマイルズ・モラレス(黒人の父親とプエルトリコ系の母親を持つスパイダーマンの一人)みたいになりたい」と言ってた。
自分と同じ肌の色をしたヒーローを見上げられること、それには確かな意味がある。特に黒人男性にとって、尊敬できる黒人のロールモデルやヒーローがいるってことは、今もなお大切なことだよ。
ベンジャミンは、MVPの発言に同調しつつ、プロレス以外のフィールドでは黒人がチャンピオンになっても「黒人チャンピオン」とは呼ばれない、と指摘。すでに黒人チャンピオンがノーマルになっている世界がある一方で、プロレス界では「最近ようやくそうなりつつある」とコメントしました。
俺がWWEに入団した頃は、黒人チャンピオンと言えばタッグ王者だけだった。デビューから3ヶ月でタッグ王座を獲った時、「この先どうする?」って思ったよ。
当時はロースターに黒人選手が3人しかいなかったけど、今は業界全体が、より開かれた環境になってるよね。
この発言を受け、MVPは次のように議論を締めました。
「なんでも人種の話にするなよ」って言う奴がいるけど、実際そうなんだから仕方ないだろ。言いたいことは言わせてもらうからな。
(Wrestling Inc)
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