世界中で大きな話題になっているジョン・シナのヒールターン。そのパフォーマンスには称賛の声が集まっており、レッスルマニア41でのコーディ・ローデス戦に向けてさらに大きな盛り上がりを見せていくことになりそうです。
シナはElimination Chamberでザ・ロック(ドウェイン・ジョンソン)と結託し、コーディにローブロー。その後はファンにも暴言を吐きまくり、大きなブーイングを浴びています。長年ベビーフェイスとして活躍し、2025年末に引退するシナにとって、ヒールターンは大きな転換点となりました。
ECWレジェンドのトミー・ドリーマーは、シナのヒールターンを「現代のヒート」を象徴する出来事だと考えています。Busted Open Radioで、彼はかつてのヒール像と現代のヒール像の違い、そしてシナだからこそ出来る「ヒールキャラの掘り下げの余地」があることについて語っています。
面白い話でさ。この前、WWEのマディソン・スクエア・ガーデン大会でアンダーテイカーと「初めて経験した暴動体験」について話したんだ。昔は、「観客から物を投げられてはじめて一人前のヒールだ」って風潮があった。刺された話も普通にしてたよ。「あそこで刺された、そこでも刺された」ってね。映画みたいに傷跡を見せ合ってた。
シナはもっと踏み込めるはずだ。例えば、Make-A-Wish(重病の子どもたちの願いを叶える慈善活動)を逆手に取って、「お前ら、願いを叶えてやったろ?でも、もっと欲しがるんだな」とか言うこともできる。
実際、会って話すとわかるけど、頭のいいレスラーは子どもたちにも協力してもらうんだ。「今夜は俺をブーイングしてくれ。それが俺たちの秘密だぞ「って言うと、子どもたちも「わかった!でもありがとうね」って言ってくれる。そういう細かい仕掛けができるのさ。
現代のプロレス界で暴動が起きることはほぼあり得ません。その代わり、観客との「感情的なつながり」を作ることがヒールの成功の鍵。シナはその象徴になるだろう…とドリーマーは考えているようです。
観客とのつながりを作るのは、シナが最も得意とするところ。今後もヒールとしてのジョン・シナに注目です。
(Wrestling Inc)
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