ICE(アメリカ移民税関捜査局)への反発が各国で大きな話題になる中、AEWの会場で特大の「Fuck ICE!!」チャントが起きました。
ICEは不法移民の摘発や送還を行う機関であり、移民への強硬な姿勢や人権侵害の疑いから、アメリカ国内で非常に激しい賛否の対象となっています。2026年初頭には、ICE職員によるアメリカ人女性射殺事件などをきっかけに、全米で「ICE廃止(Abolish ICE)」を掲げる大規模な抗議デモが再燃。主に民主党支持層のリベラル派が強く反対しています。
AEWでは、人気レスラーのブロディ・キングがアンチICEの代表格として知られています。彼は「Abolish ICE」と書かれたTシャツを着て番組に出演するなど、積極的に行動してきました。そして、Dynamite最新回で彼がAEW世界王者のMJFと対戦した際に、会場から「Fuck ICE!!」のチャントが沸き起こったのです。ファンからキングへの支持を、そしてアンチICEを表現する方法として、これ以上のものはないでしょう。
HUGE “FUCK ICE” CHANTS TO START THE MAIN EVENT! #AEW #AEWDynamite
— Self Made AO 💫 (@KXNGAO) February 5, 2026
トランプ政権の内側に入り込んでいる業界最大手のWWEとは対象的に、AEWはリベラル的な団体として知られています。ミック・フォーリーは、WWEの親トランプ政権の姿勢に嫌気が差してWWEから退団。エイヴァはWWE退団後にトランプ政権とICEを批判し、大きな話題になりました。これらのニュースは、プロレス界における政治的スタンスの現在地を体現していると言えるでしょう。
「Fuck ICE!!」チャントに対する2つの意見を紹介します。まず、キングの対戦相手だったMJFが、試合後のインタビューで語った内容です。
AEWのもう一つの素晴らしい点は、ファンに発言権があることだ。文字通り昨日の夜、ラスベガス大会で観客が「Fuck ICE!!」のチャントを始めたんだ。政治的にどっちの立場にいようが構わないが、ファンを検閲しないプロレス団体なんて他にないだろ?でも俺たちは検閲しない。俺たちは「聞く耳を持つ会社」だからな。
ファンがそう叫びたいなら、叫ばせてやるさ。これって、本質的にすごくクールで最高なことだと思うね。それが俺の会社を特別なものにしているんだ。俺たちはファンを検閲しない。いいことだよ。本当にいいことだ。
そしてもう一人、アンチトランプの姿勢からWWEを退団したミック・フォーリー。
最近のAEWを本当に楽しんでいるよ!
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もちろん、彼らと異なる意見を持つプロレス関係者も大勢いるでしょう。日本では絶対に起こり得ない出来事が番組内で起き、その試合に参加したMJFからこうした意見が語られる…というのは、アメリカのプロレスがいろんな意味で「豊か」であることの証左だな、と思います。
(Wrestling Observer)
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