2026年4月開催のレッスルマニア42に向けた計画は、既にいくつもの大きな変更が加えられており、初期構想と現在の対戦カードは大幅に異なっています。
レスリング・オブザーバーのデイブ・メルツァーによれば、初期構想には、後に白紙になった「セス・ロリンズとローマン・レインズによるWWE世界ヘビー級王座戦」と「コーディ・ローデスとCMパンクによる統一WWE王座戦」が含まれていました。これらのカードが実現しなかった経緯は複雑です。
4大スターの1人が欠ける
メルツァーによれば、基本となったアイデアは、「WWEの4大スターは、レインズ、パンク、コーディ、そしてセスである」というもの。この4人にタイトルを競わせることを念頭に、上記のカードが構築されます。
しかし、セスが肩を負傷して長期離脱を余儀なくされたことにより、クリエイティブの計画は劇的に変更されることになりました。パンクとブロン・ブレイカーを軸にしたプログラムが考案されたのです。
ブロン・ブレイカーに用意されたビッグスターへの青写真
世界ヘビー級王者だったセスの負傷後、パンクは空位となった同王座を獲得。その背景には、ブレイカーをトップスターへとプッシュする「3ステップ・プログラム」がありました。
このプログラムは、パンクとブレイカーが抗争に入り、2026年最初のRAWでパンクが勝利。そしてRoyal Rumbleでブレイカーが優勝し、レッスルマニア42でパンクを倒してタイトルを獲得し、WWEのトップスターであることをアピールする…というものです。その先にはブレイカーとセスのThe Vision対決も予定されていました。
しかし、この計画は、ドリュー・マッキンタイアとコーディの意見によって破棄されることになったのです。
ドリュー・マッキンタイアとコーディの軌道修正
メルツァーによれば、2025年にコーディに負け続けていたマッキンタイアは、「これ以上コーディに負けること」を防ぐため、Three Stages Of Hell戦でコーディに勝利し、統一WWE王座を獲得するというアイデアを主張。コーディもこれに同意し、最終的にチーフ・コンテンツ・オフィサーのHHHも支持することになりました。
こうしてコーディがタイトルを失ったことにより、レッスルマニア42のアイデアの一つだった「コーディとレインズの3度目のライバル対決」は見送りとなりました。HHHは、この試合を短期間で何度もやってしまうとファンが冷めてしまうのではないか、と懸念していたと報じられています。
4大スターの枠を得たのは、ブレイカーではなくマッキンタイアに
こうして、セスが抜けた「WWE4大スター」の枠に滑り込んだのは、ブレイカーではなくマッキンタイアになりました。この決定が下された時点で、ブレイカーをビッグ・スターへとプッシュする「3ステップ・プログラム」の鍵を握る「Royal Rumble優勝」を実現することは不可能となり、彼は大きなチャンスを失ったのです。当日の男子ロイヤル・ランブル戦では、彼は謎の男に襲撃され、あっという間に敗戦しました。
新「WWE4大スター」のうち、タイトルを保持していたのはパンクとマッキンタイアの二人。つまり、Royal Rumble優勝の「理に適った候補者」はタイトル未所持のレインズかコーディのどちらかとなり、結局はレインズが優勝することになりました。
毎年この時期になると、WWEの内側で、どういったプロセスによってレッスルマニアのタイトルマッチやRoyal Rumbleの優勝者が決まるのかが報じられますね。今年も興味深い内容でした。
(Wrestling Observer)
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