AEWの放送席では、主に4人の人物が仕事をしています。
- ジム・ロス(元WWEの名物実況アナ)
- トニー・シバーニ(元WCW実況アナ)
- タズ(ECWレジェンド)
- エクスカリバー(PWG創設者の1人)
クスカリバーは現役時代と同様にマスクをかぶって仕事をしています。
彼の過去を知らない世代のプロレスファンにとって、彼がマスクをしていることは疑問の1つになっているようです。グラン浜田、ウルティモ・ドラゴン、獣神サンダー・ライガーらに憧れてマスクマンになったという彼は、今もマスクをかぶっている理由についてこう語っています。
エクスカリバーは俺がプロレス界に残した唯一のものなんだよ。レベルはとても低かったけどね。今日に至るまで、なぜ俺がマスクをかぶるのか、理解していない人が多い。
プロレス界で唯一演じたペルソナなんだ。俺にとってはね。「分離」のような意味があるんだ。マスクをかぶればプロレス。マスクを脱げば俺の人生だ。
また、AEWに加入した背景について、彼はこう語っています。
きっかけは2018年9月の”ALL IN”(Cody & ヤング・バックスの伝説の自主興行)なんだよ。ヤング・バックスはCody、そしてケニー(・オメガ)と一緒にショーをまとめていた。彼らが俺にコメンテーターとして仕事を依頼してきたんだ。PPVで仕事をするのは初めてだった。ライブ・ストリームの経験はあったけど、あの規模は未経験だったんだ。
ドン・キャリス(当時の新日本プロレスワールド解説担当。インパクト・レスリング副社長)、そしてイアン・リッカボニ(ROH実況アナ)と一緒に仕事をしたのは初めてだった。その日の午後にミーティングをして、仕事をこなした。本当にうまくいったと思うよ。
ショーが終わった後、エクスカリバーはマット・ジャクソンから「また連絡するから」と言われたそうです。そして、2019年1月1日、AEWの設立が発表されました。彼は、2月のイベントの誘いがあった時に「ジム・ロスと仕事をすること」を提案されたそうです。
「頭おかしいのか?そんなことは100万年経ってもありえない」と言った。「そうだ、これはチームだ」と言われたから、「いいね。やりたいよ」と伝えたよ。彼らは一緒にアトランタに来てくれて、アレックス・マーベス(バックステージ・インタビュアー)と一緒にJRとの相性テストをしたんだ。
結果、2人はコメンテーターとして共に仕事をすることになりました。しかし、JRからもマスクについて懐疑的な意見があったそうです。
「これは一体何なんだ?なぜそんなことをしているんだ?アナウンサーの仕事はリング上での出来事をうまく説明することなんだぞ。分かっているのか?」と言われたよ。だから、こう言い返した。「JR、わかっているよ。あなたの信頼を得られたら良いな、と思ってる。俺がやっているのはリング上での出来事をうまく説明することだと理解してほしい」。
最初のうちは、JRは「俺が実況をやるから、エクスカリバーは分析を、マーベスはカラー(エピソード、背景的情報を伝える役割)をやってくれ」と言っていた。何試合かやるうちに、徐々に俺が実況を、JRがカラーを、マーベスが分析を担当するようになってきたんだ。
伝統的なスタイルの試合ではJRが実況を、2010年代、2020年代のようなテンポの早い試合は俺が実況をする、というのが最終的なAEWの方式だと思う。
(参考: Wrestling Inc)