現地時間4月25日に開催されたインパクト・レスリングのPPV「Rebellion」は団体に大きな利益をもたらしたようです。
レスリング・オブザーバーのデイブ・メルツァーによれば、同PPVはここ数年で最も成功したインパクトのPPVになったそうです。団体名がインパクト・レスリングになった後、最大の成功を収めた(PPV購入件数が多かった)イベントは「Slammiversary 2020」とされており、「Hard To Kill 2021」もそれに近いPPV購入件数だったとされています。
PPVはテレビと「インターネットでのストリーミング配信」の2つの形態で販売されました。ストリーミング配信の正確な数字は不明ですが、テレビでの購入件数は約9,300件。これは、団体名がTNAからインパクト・レスリングになって以降に開催されたPPVの中で2番目に購入件数が多かった「Hard To Kill」の約2倍とのこと。ストリーミング配信ではもっと差がついているかもしれません。
かつては完全に勢いを失っていたインパクトですが、2020年から巻き返しに成功しています。AEWとの提携を活かし、さらに数字を伸ばし続けていきたいところですね。
ところで、PPVのメインイベントは、リッチ・スワンとケニー・オメガ(AEW)による「タイトル VS タイトルマッチ」でした。試合に勝利したケニーはスワンの持つインパクト統一世界王座を獲得。ベルトのコレクションを増やすことに成功しました。
彼の勝利については、ポジティブな意見ばかりではありません。WWE殿堂入りレスラーのブッカーTは、「インパクトが何を考えているのかわからない」と批判的な態度を取っています。
俺が両方の団体のオーナーで、それぞれのファンたちにアプローチしていたのなら話は別だと思うけどさ。AEWのファンにとってはクールな出来事だったと思うけど、インパクトのファンにとってはそうじゃなかったでしょ。リッチ・スワンがケニー・オメガにタイトルを奪われたことがインパクトのメリットになるとは思えない。何の意味もないよ。
つまり、団体のフランチャイズ・プレイヤーで、ナンバーワンであるはずのチャンピオンが負けてしまったらどうなるか、ということなんだよ。俺の意見は間違ってるかもしれない。でも、俺が団体のオーナーならそんなことは絶対にさせなかった。
インパクトのチャンピオンがAEWのチャンピオンに敗れることで、インパクトという団体そのものがAEWより劣っているように見えてしまう、ということを懸念しているようです。こういったクロスオーバーではつきものの問題ですが、結局はタイトルの取り返し方次第なのではないか、と個人的には思います。
(Wrestling Inc, Wrestling Observer)