今週のプロレス界では、業界のトップスターがAEWにやってくるのではないか、という噂が盛り上がりました。トップスターとは、2014年に引退したCMパンク、そして2021年4月にWWEから退団してフリーエージェントになったダニエル・ブライアンです。
様々な報道を見てみると、Bodyslam.netは2人のAEW入団が100%確実なスクープだとして報じている一方、レスリング・オブザーバーは「WWE側はそういう認識」としています。実際にどうなっているかは正直わかりません。
ただ、もし実現すれば、AEW所属レスラーたちにとって、この2人がやってくることは非常に大きな出来事になるでしょう。AEW世界王座チャンピオンのケニー・オメガは、2人について次のように語っています。
2人はまったく異なるパフォーマーだ。そして、俺は2人を尊敬してる。まあ、似ているようで実際にはまったく異なる点でのリスペクトだ。
ダニエル・ブライアン
ダニエルソンは……俺は今でもブライアン・ダニエルソンと呼んでるんだけどね。ダニエル・ブライアンというレスラーは信じられないほどに頭がいい。とんでもないプロレス脳の持ち主でさ、彼が作り出したYESムーブメントは、彼が考えたものだからこそすごいことになったんだ。たとえ「WWEはあなたをレッスルマニアでチャンピオンにすることをずっと考えていました」という証拠が出てきたとしても、それを見せられたとしても俺には全然信じられないだろうな。そんな計画があったとは思えない。彼は頭がよかったから、あんなことを実現させることができたんだ。
すべてを好転させ、メガ・スターになることができたのは、彼がプロレス的にもビジネス的にもスマートだったから。ROHのファンを手のひらに乗せることができていたように、WWEユニバースのことも思うがままにできたんだよ。YESムーブメントに近いものは、スティーブ・オースチンの「What!?」くらいしか思いつかない。たった一言にあそこまでの力をもたせた人は他にいないな。プロレスラーとしての能力で右に出る者はいないし、プロレス界きってのキレのある動きと技術力を持つレスラーだよ。特に現代のプロレス界では突出してる。
CMパンク
CMパンクについてだけど、彼はおそらく他のパフォーマーとは異なる考え方を持っていると思う。地球の果てまでもついてきてくれるようなファンがいるくらい評判のいいレスラーだ。熱狂的なファンが多い。そういうファンたちは、CMパンクこそ世界一のレスラーだし、それは今も変わらないと信じている。そこまで熱狂的にキャリアを追いかけてくれるファンがいるなんて、よっぽど特別な才能を持っているということだろう。
つまり、自分自身を表現する方法、自分自身について話すときや対戦相手に話しかけるときの「話し方」、リング絵上のパフォーマンス、入場曲、イメージ……そのすべてが極めて精密で、そうしたものへの卓越した知識を持っているということだよね。
AEWでの対戦について
非常に優れた知能を持つ2人のレスラーが、システムに対してズルをした……という言い方はしたくないんだけど。自分たちのために作られたわけではないシステムを突破し、決して忘れられることのない正真正銘のレジェンドとしての地位を確立した。そんな2人と一緒にリングに上がることができるかもしれないなんて、ワクワクするよね。
ただ、2人ともWWEで大成功したレスラーで、セグメントやアングル、キャラクター・ワークが取りざたされることが多かったでしょ。だから、レスリングの部分もそうなんだけど、ストーリーを語る能力のほうがもっと楽しみかな。
(参考: 411MANIA)