人件費削減のため、2020年から選手の大量解雇を続けているWWE。2021年11月には26名の選手が解雇されました。
解雇の対象になるのは、ブラウン・ストローマンやブレイ・ワイアットといった団体の顔クラスの大物から、アリ・スターリング(アレックス・ゼイン)のように入団から間もない選手まで様々です。WWEは2022年も人件費削減のための解雇を続けるとされており、仮にあるレスラーがWWEとの契約を勝ち取ったとしても、契約を満了できるかどうかはわからない状態です。
そんな中、AEWのトニー・カーン社長は、WWEが選手と結ぶ契約について次のように批判しています。
最近あそこ(WWE)と契約する選手たちは本当の契約をできていないと思ってる。一時的な合意に過ぎないよね。率直に言って、AEWと契約している多くのレスラーたちは契約を満了するし、そのことを理解している。本当によく働くレスラーもいるよ。これは彼らのリアルな人生で、「俺の残りの人生を共に過ごしていくだろうな」と思うような人もいるんだ。我々の競合団体で働いている人が同じことを思えるかどうかはわからないね。今この瞬間は団体の一員かも知れないけど、来週にはクビになっているかもしれないわけだから。
だから、契約先としてはAEWの方が安心できると思う。今契約しているレスラー全員と再契約したり、呼び戻したりできるわけじゃないけどね。ここ2、3年のAEWは「史上最も収益性の高い団体」だったわけじゃないけど、大量の解雇はしていない。[…]プロレス団体が多くのレスラーを解雇するのは誇れることじゃないし、そういうプレスリリースが頻繁に出るのは良くないことだ。俺はそういうことを軽視したくないね。
俺は、コストを削減したり、人を辞めさせたりすることに何のプライドも持ってないよ。プライドを感じているのは、パンデミックの中でどれだけ多くの人たちをこの団体で働かせ続けてきたか、ということなんだ。みんなを永遠に働かせられるわけではないけど、「もし誰かがここを去ってくなら、俺は本当に申し訳なく思うだろう」ということは知っておいてほしい。これは、俺がまだ多くの人たちを解雇していない理由の1つだ。
色んな事情があってAEWから契約を打ち切られたレスラーもいますが、「AEWの方が安心できる」というのは確かにそうかも知れない…と思います。今のWWEの状況だと。