WCWを率いてWWEとのテレビ戦争「マンデー・ナイト・ウォーズ」を演じたエリック・ビショフ。現在は自身のPodcast番組でさまざまな意見を発信しています。
彼の意見は賛否を巻き起こすこともしばしば。Podcastの最新回では、AEWのストーリーテリングを取り上げて批判しました。
WWEの対となる存在だと見られることも多いAEWですが、決してストーリーテリングに弱みがある団体ではありません。ハングマン・ペイジのAEW王座獲得までの道のりは虚実入り乱れた素晴らしいストーリーでしたし、MJFとCMパンクの抗争もお見事でした。しかし、それでもビショフはAEWに批判的です。
彼の言い分を聞いてみましょう。
WWEにしろAEWにしろ、ストーリーへのこだわりが一番大事だと俺は最初から言い続けてきた。AEWは俺の主張を証明してくれているよ。あの団体の視聴率は停滞しているじゃないか。それがなによりの証明だ。
(トニー・カーン社長は)ロースターを自由に編成できるかもしれないが、1〜2週間の盛り上がりじゃ意味がない。観客が「来週も見たい」と思うような魅力的なストーリーがないとダメだよ。
スポーティでとても素晴らしい試合があるのは良いことだし、それがストーリーの穴埋めをしてくれるならそれでもいい。完璧だよな。でも、みんなが注目し、話題にし、共感し、毎週見たいと思うストーリーを構築できていないのなら、俺は関心を持てないね。
WWE出身のレスラーをAEWに連れてきても何も起こらない。ストーリーが何よりも大事なんだ。ストーリーテリングの基本を理解する必要があるわけだけど、AEWは理解してないよ。WWEとの違いはそこにある。
元WWE組の扱いがどれも素晴らしいというわけではない、とは思います。しかし、基本が理解できていないというわけではないような…。
AEW副社長のケニー・オメガはアスリート・プロレスの代表格ですが、彼はストーリーテラーであることに自覚的で、そこを強く意識していることを公言しています。ストーリーテリングにもいろんな形がある、ということじゃないかなー。