KES・鈴木軍のデイビーボーイ・スミス・ジュニアが新日本プロレスを退団した件に付随して、いろいろなニュースが流れています。
ここで紹介するのはその中の1つ。
スミス・ジュニアの契約状況についておさらいしておきましょう。彼は今MLWと本契約を結んでいて、新日本は参戦団体の1つでした。つまり、彼はMLWの許可さえあればどの団体にも出場することができる状態なのです。
レスリング・オブザーバーのデイブ・メルツァーによれば、スミス・ジュニアはインパクト・レスリングへの出場を希望していました。しかし、新日本プロレスがいい顔をしなかったのです。新日本のインパクトに対する不信感は、もちろんインパクト(当時はTNA)に海外遠征していたオカダ・カズチカへの扱いが酷かったことに由来しています。
今では、オカダが世界最高峰のレスラーの1人であり、屈指のスーパースターであることは誰もが認めるところです。しかし、TNA遠征中のオカダは活躍の場を与えられず、サモア・ジョーの子分「オカトー(かつての人気ドラマ『グリーン・ホーネット』でブルース・リーが演じたカトーが元ネタのギミック)」を演じさせられたりという扱いを受けていました。コルト・カバナのPodcast番組に出演したオカダは、当時を振り返って「俺はダークマッチ・スターだった」とジョークを飛ばしています。
新日本側は当時のことを忘れていないのです。デイブ・メルツァーは「当時の首脳陣はみんないなくなって、別団体になっている」とし、副社長のスコット・ダモールは2年前のレッスルキングダム開催に合わせて来日し、新日本に当時のことを謝罪しています。
それでも当時のことが忘れられないほど、新日本はオカダの扱いに憤慨していたのですね。デイビーボーイ・スミス・ジュニアと新日本のゴタゴタの裏にオカダ・カズチカの存在があったのです。
(Wrestling Observer, Wrestling-Edge)