UFCの親会社であるエンデバー社は、2017年にUFCを40億2500万ドルで買収しました。
これは当時のスポーツ史上最高額の買収額となり、誰もがその後の成功を予期していたわけではありませんでした。しかし、UFCは成長を続け、現在の評価額は121億ドル。企業としての価値が約6年半で3倍程度上がったということになります。
この成功体験を元に、エンデバーはWWEの買収を決定しました。WWEとUFCを1つの新会社に統合し、超巨大エンターテインメント企業を作り出す。その成功に自身を持っているようです。
エンデバーの社長を務めるマーク・シャピロは、Sport’s Business Journalによるインタビューの中で買収後のWWEに期待することを語りました。
我々はUFCのプレイブック(長年の経験則に基づく定石が書かれた戦略集)を実行するつもりだ。ビンス・マクマホンのクリエイティブな頭脳を、(UFC代表の)ダナ・ホワイトや(エンデバー社CEOの)アリ・エマニュエルと一緒にすることで、株主に大きな価値を生み出すことができるだろう。
それが戦略だ。過去6年間、UFCを成功に導いたやり方なんだよ。UFCを40億ドルで買収した時、そんな値段はクレイジーだと言われたものだ。今や、UFCの評価額は121億ドルだよ。なんというストーリーだ。我々はWWEでも同じことをしたいと思っている。
「UFCのプレイブックを実行する」というのは、WWEにUFCとまったく同じやり方でビジネスをさせるということではなく、エンデバー社としてUFCに対して取ってきたアプローチをWWEにも適用する、ということを言っているのだと思われます。コンテンツそのものや、UFC的な手法をWWEに取り入れるわけではないでしょう。
エンデバーとしては、ビンスの働きをかなり期待しているようです。エンデバー社のビンスに対する評価の高さは、HHH体制に影響を与えるかもしれませんね。