AEWにとって、ROHを中心にインディシーンのタッグ戦線を牽引してきたブリスコズ(ジェイ&マーク・ブリスコ)との契約は、ついに実現できなかった「念願」でした。
AEWのビジネスパートナーであるワーナー・ブラザース・ディスカバリーはジェイ・ブリスコによる過去の同性愛嫌悪発言を問題視し、彼らのAEW参戦を認めませんでした。
AEWトニー・カーン社長は何度もブリスコズの参戦を計画したものの、実現しないままジェイは2023年に交通事故で亡くなり、彼の死の翌週にようやくマークの参戦が許可されました。彼はAEW所属レスラーとなってAEWや ROHの番組に出演中です。
クリス・ジェリコのPodcast番組Talk is Jerichoに出演したマークは、兄弟でAEWに参戦できなかったことをジェイが悔やんでいたことを明かしました。
ジェイは、正当な理由があったにせよ、俺がここで探している言葉が何であるにせよ、俺たちがテレビに出られなかったことに罪悪感を抱いていたんだ。自分のせいだと思ったんだろうな。
俺がジェイ・リーサルと対戦したAEW初参戦の夜はあいつの誕生日だった。これはあいつから俺への贈り物、俺たちへの贈り物なんだ、と思ったな。あいつの信仰心の強さ、神や永遠に対する考え方、そしてその思いを知っていたから、そう思った。だから、あいつが死を恐れていなかったことも知っているんだ。あいつは、俺たちの誰一人、特に子供たちや家族を置いて行きたくなかっただろう。ただ、死を恐れてはいなかったはずだ。
あいつが亡くなって1週間後、あいつの誕生日に、「ほら、行けよ、ベイビー、行けよ、俺たちのやることをやれよ」と言ってきたんだ。俺に対して。もし、俺が隅っこで丸くなって、泣いて、悲しくなって、何もできなくなっていたなら、あいつが死後の世界の力で、俺のケツをリングに憑依させるためにできることは何でもやるだろうな。
AEWへの初参戦があのタイミングで起きたことで、ただただ「そうか、これが次のステップなんだ」と。俺はプロレスを続けているよ。俺とあいつのために。このままやってやるぞ。もうダメだ、という明らかな兆候が出るまでは、ロックンロールを続けよう。リーサルとの対戦は最高だったね。あれはヤバかった。