AEWは、WWEと比べて危険な技が使われる頻度の高い団体です。
レスラーたちの出血シーンを目にすることが少なくないAEWにおいて、ここぞの場面で危険な技を繰り出すことは、観客や視聴者からの大きなリアクションを引き出すことや、試合のクオリティを高めることに大きく貢献しています。
ケージの上から落とされたり、巨大ラダーの上から自らダイブしたり、ピザのCMが流れている時にピザカッターを狂気として使ったり。最近は、新日本プロレスとの合同興行Forbidden Doorでウィル・オスプレイがケニー・オメガに対してストーム・ドライバー’93(タイガー・ドライバー’91)を使用したり、64歳のスティングが場外のテーブルに横たわるサミー・ゲバラへ決死のダイブを披露したことが、ファンたちの間で「危険な技を繰り出すことのリスク」への議論を呼び起こしました。
HOLY SHIT!!
STING, YOU MADMAN!!pic.twitter.com/P21NfAUUsW #AEWDynamite #AEW— Sportskeeda Wrestling (@SKWrestling_) June 29, 2023
WWE殿堂入りレスラーのブリー・レイは、Podcast番組Busted Open Radioの中で、AEWのレスラーたちが危険な技を繰り出すことについて、次のように語りました。
(もしもレイがトニー・カーン社長の立場なら、スティングの場外へのダイブを許可したか、という質問に対し)そりゃそうだろ。俺ならもっと高いラダーからダイブさせるね。9つのテーブルにダイブさせるさ。
好きなようにやればいい!レスラーたちは独立した契約者であって、みんなを楽しませるためにAEWで頑張っているんだ。みんなプロレス歴も長いしな。安全面でも良し悪しを理解しているだろう。トニー・カーンの団体なんだから、リング上で起きたことはトニーの責任なんだ。
もし、スティングのスタントやダイブが本当に危険で、リスクとリターンが見合わず、何かが劇的に間違ってしまうような結果になるかもしれない…という情報が事前にトニーの耳に届くようなことがあれば、その時の彼の仕事はこうだ。スティングのところに行って、「ヘイ、スティング、あなたがやりたいと思っている事について話をしよう。俺は、あんまりやってほしくないんだよね」と伝え、会話をするんだ。
プロレス界において、会話は欠かせない。そして、最終的にトニーが嫌だと感じるのであれば、スティングに「俺の団体で、あなたが命を危険に晒すのはダメだ」と言えばいいのさ。