ウィル・オスプレイとケニー・オメガの試合は、ファンが想像する以上に激しい内容になりました。
2023年1月の新日本プロレス「レッスルキングダム17」でのシングル初対決、そして6月のAEWと新日本の合同興行Forbidden Doorでのリマッチ。どちらも命の削りあいとなり、ファンから極めて高い評価を受けています。
ただ、誰もが手放しで絶賛しているわけではなく、Forbidden Doorでの試合はドン・キャリスの介入とオスプレイの危険な技「ストーム・ドライバー‘93(タイガー・ドライバー’91)」の使用に賛否が分かれています。
後者について、危険な技が試合のシリアスさを高めるのは間違いありませんが、怪我のリスクはどうしても高くなります。こうした技の使用に対する意見が分かれるのは無理もないことです。
Tiger Driver 91 from Will Ospreay! Shades of Misawa & Kawada. pic.twitter.com/IZJEewupVP
— Dark Puroresu Flowsion (@PuroresuFlow) June 26, 2023
最新のインタビューの中で、ケニーはストームドライバーに対する批判の声についてコメントし、オスプレイが技を使用したことを擁護しました。
何かを批判したい、眉をひそめたい、「自分ならやらないね」と言いたい人たち。俺は、誰にでもできることをやって現在の地位を築いたわけじゃない。気付いたんだ。俺には特別な才能があり、他の人にはできないことができるんだ、と。
あまり話しすぎることはないけど、健康についてよく考えるよ。プロレスラーを引退した後の生活のことも。今の生活についてもね。来週のDynamiteのことも、その翌週のことも。自分を100%信頼できないパフォーマンスは絶対にしない。
あれは俺の仕事だ。批判はあるかもしれないけど、みんなの反応を引き出すために考えたことをいくつもやった。俺は、みんなを感情のジェットコースターに乗せたかったんだ。「ケニーは大丈夫なの?」という感情がファンの間に残るといいな。
試合がすべてだ。あのリングで戦う以上、ファンにも一緒に楽しんでもらいたい。もし、あの試合の他のすべてを「今まで見た中で最悪のクソ試合だ」と思われたとしても、ストームドライバーによって「彼はキックアウトもできないし、立ち上がることもできない。担架を用意してくれ。ヘリで医療チームを呼んだ方がいい」と一瞬でも思ってもらえたら、完璧だ。そのようなリアクションが試合中ずっと起こるなら、もっといい。
これが俺の仕事。プロフェッショナルの一部。だからあの試合に臨んだんだよ。試合に向けて、精神的にも肉体的にもしっかりと準備する必要があった。あのレベルで観客を沸かせるために、十分な準備は欠かせないよ。
ウィルと戦っていると、あんな感じの魔法を感じることがある。「ケニー・オメガといえば、これだ」と思われているようなパフォーマンスをしなきゃな、というプレッシャーを感じるよ。年を重ねるにつれて、こうしたプレッシャーは感じにくくなる。こういう部分を呼び覚ましてくれるウィルには感謝したい。
彼には輝かしい瞬間があった。でも、俺は自分のパフォーマンスを誇りに思うよ。試合の準備のためにできたこと、試合のために心を良い状態に保つために犠牲にしたこと、そのすべてを誇りに思う。
俺はすべてのシリンダーをフル回転させていた。試合前も、試合中も…。そして、すべてが終わった後、俺はベルトを失った。ウィル、君はもう、そういう男なんだ。
(Wrestling Observer)