2025年1月5日、新日本プロレスやAEW、ROH、CMLL、そしてSTARDOMによるWrestle Dynastyが合同開催されます。
AEWにとっては、日本で初めて開催に関与するショーになります。ケニー・オメガやヤング・バックス、クラウディオ・カスタニョーリ、リコシェ、ジャック・ペリーらの参加が決まっており、当日へ向けた期待感は高まっています。
しかし、アメリカでWrestle Dynastyの関心が高まっているかどうかというのは別の話。ショーの大きな部分を担うAEWは、彼らのテレビ番組などでWrestle Dynastyの宣伝に熱心ではありません。現地12月14日放送のCollisionで行われるジェイミー・ヘイターVSウィロー・ナイチンゲールの勝者がWrestle Dynastyに参加する、という程度の言及にとどまっています。
レスリング・オブザーバーのデイブ・メルツァーは、AEWがWrestle Dynastyの宣伝をしないことに「理解できない」と疑問を呈しています。AEWにとって特別な存在であるケニー・オメガがゲイブ・キッド戦で約1年ぶりに復帰する……というイベントもあるのですが、こちらも宣伝されていないため、試合そのものを知らないファンも一定数いるとされています。
また、Wrestle Dynastyが事実上の「AEW主導のもとアメリカで開催されているFrobidden Doorの日本版」として企画されたにも関わらず、オカダ・カズチカやジェイ・ホワイト、ウィル・オスプレイら新日本との関係が深いレスラーたちの参加が予定されていないことについても、メルツァーは疑問を投げかけています。
この背景には、現地1月4日に放送されるCollisionの影響があるとされています。この放送は、ワーナー・ブラザース・ディスカバリー系列の動画配信プラットフォームMAXでの生放送の記念すべき第一回放送。AEWとしては、極めて重要なビジネスパートナーであるワーナーとの新たな第一歩に注力しなければなりません。
新日本はFrobidden Doorにトップレスラーたちを送り込むのに、AEWはそうではない……という批判の声もあります。ジョン・モクスリーやクリス・ジェリコ、クリスチャンらを見たいWWEファンもいるでしょうし、トニー・ストームやマライア・メイを見たいSTARDOMファンもいるはず。ダービー・アリンやオレンジ・キャシディ、MJFらの来日を待ち望んでいるファンも少なくないでしょう。
(Wrestling Observer, Wrestling Inc)