プロレスにいちばん大事なものとは何なのか?人によって意見が分かれるところですが、アメリカンプロレスの大物たちは「ストーリーが一番大事だ」という考えを共有しています。
アンダーテイカーは、アンダーテイカーはWWE史上最も象徴的なキャラクターの一人です。数々の名勝負を残した一方で、その存在は「スポーツ・エンターテインメント」を体現するものであり、キャラクター表現でもファンを魅了してきました。
そんな彼も、プロレスにいちばん大事なものはストーリーだ…と考えています。出演したPodcast番組で、彼は技よりもストーリーが重要であるとの持論を展開しました。
結局はファンとのつながりなんだ。彼らが君に感情移入し、関心を持つことが大事だ。
今の選手たちはとにかく運動能力が高いから、それを見せたがる。それ自体は素晴らしいことだ。ただ、観客はすぐ慣れてしまうんだよ。「トップロープから床にダブルバックフリップしてるのはもう見たよ、何度もね。次は何を見せてくれるんだ?」となってしまうんだ。
だがキャラクターに引き込めれば、誰かがそのキャラクターを侮辱した時に観客は完全に乗ってくる。これが全てだ。誰かを好きなら、その相手をぶちのめす姿に金を払いたくなる。逆に嫌いな相手なら、別の誰かにやっつけてほしいと思うだろう。
要は、それが我々の仕事だ。物語を語り、人々をキャラクターに感情移入させる。特に若い選手にはよく言うんだが、プロレスは技の応酬じゃない。物語を語ることだ。技は物語を助ける道具にすぎない。
大事なのは観客とのつながりだ。そのことに気付いた瞬間、成功のチャンスが広がる。
現在、彼はWWEが買収したメキシコの団体AAAでクリエイティブ・チームの一員となり、団体を支えています。そこにも、「技よりもストーリー」という哲学が反映されています。

(Inside The Ropes)
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