世界中から愛された名レスラー、エディ・ゲレロの急死から20年。彼の影響を受けた仲間や後輩たちが、改めて彼の偉大さを語っています。
2005年11月13日、エディは38歳の若さでこの世を去りました。あれから20年経った今も彼の影響力は全く衰えず、今日も世界のどこかでレスラーが彼へのリスペクトを捧げています。WWEでは、ドミニク・ミステリオが彼からの影響を強く受け、彼のムーブを使っています。

ドミニクの父であり、エディの盟友であるレイ・ミステリオは、The Players’ Tribuneへの寄稿文で亡き盟友への追悼の意を表しました。息子ドミニクの真剣争いも繰り広げた親友について、ドミニク「レイ・ミステリオのいい子ちゃん」から「エディ・ゲレロの悪ガキ」になることでスーパースターとしての才能を開花させた…と綴っています。
あれから20年。ドムのキャリアが軌道に乗るのを、君にここにいて見てもらえたらと心から思うよ。
正直に言って… 最初の頃は順調じゃなかったよな。彼がWWEでデビューしたのは約5年前(まあ、俺たちの「親権争奪戦」を含めるなら、カムバックか)。そして「レイ・ミステリオのいい子ちゃん」は、彼が演じていたキャラクターそのものだった。マスクはない(ハンサムすぎるからな!!!)、でもそれ以外は、俺がキャリアの大半でやってきたのと同じ「爽やかなベビーフェイス」だった。
彼はよくやっていたよ!! デビュー戦は2020年のSummerSlamで、相手はロスター最高の一人、セス・ロリンズだったんだ。あの夜、ドムは人々を驚かせ、そこからリスペクトを勝ち取り始めたと思う。でも同時に…… 彼はまだ上のレベルには到達していなかったんだ、わかるだろ?? 君がこの文章を読んでいる姿が目に浮かぶよ、WeeWeeto(エディがレイを呼ぶ愛称)。雲の上で、俺が何を言おうとしているか分かってて、あのふざけたニヤニヤした肩すくめをしているんだろうな。
ドミニクは「レイ・ミステリオのいい子ちゃん」としては完全にはハマっていなかった…… だから彼は、もし君がいたら100%こうしろと言ったであろうことをやった。彼はヒールに転向し、「エディ・ゲレロの悪ガキ」になったんだ。そして、それがすべてを変えた。
エディよ、「今のドムをきっと気にいるだろうな」というのは控えめすぎる表現だ。 君はそれを最高に気に入るはずだよ。 なぜなら、今の彼のスタイルは、君を特別な存在にした多くの要素へのラブレターのように感じるからだ。
彼は見せ方を完璧にマスターしている。(失礼ながら)薄汚い口ひげ、(失礼ながら)ひどいマレットヘア、(失礼ながら)悪趣味なアクセサリーや服装。あのムカつく笑顔。そして、君が俺やバティスタ、チャイナ、その他大勢とやったように様々な相手と絡んで魅力を引き出す、あの天性の才能を持っている。
そして、ドムが君に捧げるラブレターだと言える一番の特徴を教えよう。エディ、きっと君はこれも俺が何を言おうとしているか当てられるだろうな。 「振る舞いが悪ければ悪いほど、歓声が大きくなる」。ご存知の通り、ファンが欠点もすべて含めて受け入れたくなるような「嫌なヤツ」になるのは難しいんだ。なぜなら、最悪の時でさえ、ファンはその中に人間らしさを見出すからね。でも、それこそがドムが成し遂げたことなんだ。
君が亡くなってからちょうど20年になる。2005年11月13日。信じ難いよ。そして、この20年で俺がどれだけ多くの人生を経験させてもらったかを思うと、時々とても不公平に感じる。君は40歳を迎えることができなかった… それを考えると今でも胸が痛むよ。
一方の俺は、この前の12月で50歳になった。いやいや、それを聞いて君が悪魔のような笑顔を浮かべているのがもう見えるよ。「50だぁ!? 50!? オー、レイ、まさか…… このジジイが」ってな。わかってるよ、WeeWeeto。その通りだ。でも今、君にこれを書いているけど、誓って言うよ。俺がこの先さらに50年生きたとしても……俺たちの友情は変わらないし、俺はずっと弟分のままだ。俺は永遠に君の弟分。そして君は永遠に俺の兄貴分さ。
この前のRAWで君の名前を出した時、ファンは大歓声を上げていた。そこにはプロレスへの愛が息づいていたと思う。それは、君のおかげであの世代の人たちの心に芽生えた愛なんだ。次の世代、そのまた次の世代、さらにその次の世代も愛することになるだろう。彼らは君が残した作品の中にそれを見出すはずだ… 俺たちが語り続ける物語の中にね。
君のレガシーの中に、君の影響力の中に、君の天才性の中に、そして君の魂の中に、プロレスへの愛を見出すだろう。彼らは、君の記憶……エディ・ゲレロという名前が、プロレスの根本的な構造に、いかに永遠に縫い付けられているかという事実の中に、愛を見出すはずだ。
そして、ただそれを君に伝えたかったんだ、WeeWeeto。俺の兄貴。俺の偉大なライバル。俺の真の友人。すべてを君に伝えたかった。何でもいいから君に伝えたかった。 もう20年なんて信じられないよ。 これからの人生もずっと、君を愛しているよ。
(Fightful)
あわせて読みたい

