エンターテインメント界の勢力図を永久に変える可能性のある巨大な買収劇。昨日、Netflixがワーナー・ブラザース・ディスカバリーの一部門を買収する意向であることを発表しました。
NetflixはWWE、ワーナーはAEWの超重要なビジネスパートナーです。特にAEWは団体設立当時からワーナーと友好関係を続けてきた歴史があり、DynamiteもCollisionもワーナー系列のテレビ局で放送されてきました。
AEWファンにとって注視すべき点は、この取引が映画・テレビスタジオ、HBO、そしてDCユニバース、『ゲーム・オブ・スローンズ』、『ハリー・ポッター』などの主要知的資産を含む「ワーナー・ブラザース部門」を対象としていること。AEWのテレビ番組は動画配信プラットフォームHBO Maxで生配信されていますが、これも同部門に含まれます。一方、AEWのテレビ番組を放送するテレビネットワーク自体は含まれていません。
NetflixとWWEのグローバル・パートナーシップ契約も、AEWとワーナーの放映権契約も当面続く予定。WWEはAEWを「潰す」ための活動に勤しんでおり、AEWが事実上の「兄弟団体」になるようなことがあれば黙っていないでしょう。AEWにとって、これは史上最大の危機と言えそうです。ワーナーとの契約が続行されて問題なく番組を制作できるのか、それとも別のビジネスパートナーを探すのか?収益面に問題が生じるようなことがあれば、レスラーたちとの契約にも影響が及ぶかもしれません。
ざっと思いつく限り、AEWと取引したことがあり、かつワーナー系ではないメディアといえばAmazonプライムビデオやDAZN(共にPPV配信)があります。過去にFOXとの放映権交渉が行われたこともありましたが、こちらは破談。仮にAEWのコンテンツがワーナーの手から離れることになったとしても、必ずどこかが興味を持つはずです。
(Wrestling Observer)
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