WWEの看板選手だったジョン・シナは、かつて観客からの「You Can’t Wrestle!!」チャントに悩んでいました。
WWEには様々な選手が在籍し、特徴も人それぞれ。レスリングスキルに優れる選手や観客の煽りが絶品の選手など、個性と個性がぶつかり合っています。
そんな中で、シナは「試合が下手」というレッテルを貼られがちでした。「You can’t wrestle(お前はレスリングができない)」というチャントが浴びせられることは、もはや日常茶飯事となっていたほどです。
The “You Can’t Wrestle” chants for a John Cena. We are so back #WWEBacklash pic.twitter.com/T7Nlbc3ZxN
— Alex Lajas ⚡️ (@queenoftheringg) May 11, 2025
最新のインタビューで、彼はこのチャントとどう向き合っていたか、仲間たちに何を相談していたかを明かしました。
ああいうチャントが起きるのは、俺が毎回同じ5つの技を使って、常に勝ってしまうからだ。
観客から聞こえてきたのは、「他の選手はこんなに素晴らしいことをやっているのに、イベントの最後にお前が出てきて、5つの技だけやって勝つのかよ」という不満だった。
物語の主軸として、俺は一種の「王朝」を築いていたわけだが、もし自分が推している選手がその中心でなければ、王朝というのは受け入れがたいものだ。俺はそれを学んだよ。
観客からの最大の批判はこうだ。「こいつはボコボコにされても、決して止まらない。痛めつけられても、どうにかして勝つ方法を見つけ出す」という展開に対し、「ああ、でも俺はあっちの選手やこっちの選手が見たいんだ。彼らの技の方が優れているし、見栄えもいいじゃないか」というものだったんだ。
それを聞いて、俺は単にもっと色々なことをやり始めたんだ。ぎこちなくて、型破りに見えたかもしれないが、俺は耳を傾けた。
キャリアの途中でレスリング・スクールに戻ったりもしたよ。新しい選手たちのところへ行って、「俺は何が得意だと思う? 技を教えてくれないか?俺はどうすればもっと良くなれる?」と頼んだんだ。サミ・ゼイン、ケビン・オーエンズ、AJスタイルズ、CMパンクといった連中にね。
それはすべて、観客が声を張り上げて「You Can’t Wrestle」とチャントしたからこそだ。うちの観客は、相手が折れるまで徹底的に攻めてくる。でも、彼らは俺を折ることはできなかった。
俺は「あいつらに何が分かる? 俺はレスリングができるんだ」なんて態度で言い返したりはしなかった。違う、俺はもっと良くなろうとしたんだ。全てをリセットするのではなく、本来の自分らしさを保ちながら向上しようとしたよ。
(Fightful)
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