プロレス界の看板番組は間違いなくWWEのRAWでしょう。90年代のマンデー・ナイト・ウォーズを勝ち抜いた長寿番組。プロレス界の1週間は月曜日のRAWから始まると言っても過言ではありません。
さて、現地時間9月7日のRAWはとても大変な状況での放送だったようです。普段であれば試合のカードやセグメントは事前にTwitterで発表されるのですが、この日は番組放送開始90分前まで未発表でした。その理由は一体何だったのでしょうか?
Sportskeedaのゲイリー・キャシディによれば、なんと放送当日まで番組内容が検討されていなかったからなのだそうです。最高責任者のビンス・マクマホンはその日の朝に計画に目を通したとのこと。ビンスの確認がないまま出演するレスラーたちが設定されていたのだというから、驚きました。
なぜこのような事態が生じてしまったのか?キャシディは、スクープ記事の中で、
ポール・ヘイマンがクリエイティブ・チームを率いなくなってしまったことで、RAWはひどい状態になっている。
という内部の声を紹介しています。SmackDownのクリエイティブ・チームには創造的な力があるものの、RAWはそこが不足しているそうです。RAWのライティング部門を率いる2人の人物はあまり仕事ができないようで、1人は番組が始まるまでにタスクを完了させられないほどとのこと。
RAWの台本はしばしばリライトされているとも報告されています。これはSmackDownでは滅多に起こらないことのようです。RAWのクリエイティブ・チームの中で何かが狂ってしまっているのかもしれません……。
2019年6月から2020年6月までRAWのエグゼクティブ・ディレクターを務めたヘイマンは、若手選手の抜擢や若者にウケるであろうレスラーの積極的な起用などで手腕を発揮していました。6月に役職を解かれ、再びパフォーマーに専念するようになってしまったのは、RAWのクリエイティブ・チームにとっては痛い出来事だったのでしょう。
現在、RAW & SmackDownを率いているのはブルース・プリチャードです。しかし、彼は長時間労働を避けたいと考えており、WWEはRAWのトップにシェイン・マクマホンを抜擢するという案があると報じられていました。
プリチャードの希望が叶い、RAWのトップが変更されるなどの大きな変化が起きるまでは、もしかしたらこの状況は続くかもしれません。