7月13日、AEWは3度目の興行”Fight For The Fallen”を開催します。「戦死者のための戦い」というタイトル通り、収益の一部は銃による暴力の犠牲者のために寄付されます。また、同興行はB/R LIVEで無料配信されることが決まっています。
AEWに対して神経質になっているWWEは、なんとかしてAEWの勢いを削ぎたいと考えたのでしょう。こんな暴挙に出ることを発表したのです。
「FFTFと同時刻に開催されるEVOLVEの10周年記念興行をWWE Networkで世界中に配信する」
WWEとEVOLVEは提携関係にあり、NXTレスラーがEVOLVEに参戦することは珍しくありません。WWEの公式発表によれば、EVOLVE10周年記念興行にはWWEから「アダム・コール VS 戸澤陽」と「ドリュー・グラック VS マット・リドル」の2カードが提供され、他にも複数人のNXTレスラーが参戦するようです。
しかし、提携関係にあると言っても、インディ団体の興行がWWE Networkで配信されることは異例の事態です。AEW潰しの一手であることは間違いありません。8月31日、PPV “ALL OUT” を、WWEは”NXT Takeover: Cardiff”を開催します。この日もスケジュールがぶつかっています。WWEの方が後日発表でした。
今回の件と8月31日の件の違いは、FFTFはチャリティイベントだということです。AEW副社長のケニー・オメガは、WWEの発表を批判するツイートを投稿しました。
血に汚れた金で懐を肥やすことを良しとするなら、銃による暴力の犠牲者のためのチャリティイベントを妨害することも問題ないんだろうな。
ツイートは30分程度で削除されてしまいましたが、ケニーの怒りが伝わってきます。WWEとAEWの興行戦争で倫理観まで問われることになるとは……。