ビンス・マクマホン主導で団体売却に動いているWWE。
報道によれば、いくつかの企業や団体が買収の打診をしているそうで、UFCの親会社エンデバー社やサウジアラビア政府系ファンドPIFの名前が取り沙汰されています。
レスリング・オブザーバーは、PIFによるWWE買収に関するいくつかの最新情報を報じています。PIFが買収に興味を持っているのは間違いないようですが、F1やLIVゴルフほどは重要視されていないそうです。
とはいえ、市場ナンバーワンの物件を買うことや、業界のNo.5以内に入ることをPIFは望んでいるようなので、プロレス界最大手のWWEは有力候補の1つになっている模様。また、PIFはサッカー・プレミアリーグやマンチェスター・ユナイテッドの買収にも興味を持っているそうです。
オブザーバーによれば、PIFの目的は「世界中にファンを持つフランチャイズを買収し、自国の宣伝をすることで自分たちの世界観が標準化する」というもの。要するにサウジアラビアの考えを世界中に押し付けることが目的なので、収益や利益率は度外視するのではないか、とのことです。女性選手たちやサミ・ゼインが心配ですね…。仮にエンデバー社がWWEを買収した場合、同社は収益や利益率を最大化することに焦点を当てるでしょう。
また、オブザーバーは、膨大な資金源を持つPIFがWWEを買収すれば、スタッフたちに高額の給料を支払うことになり、給与体系が変わるだろう、とも指摘しています。WWEとしてはメディア系の企業(エンデバーやNBCユニバーサルなど)への売却を望んでいるようですが、メディア業界の将来性の不確実性のために、大金が必要となるWWE買収には乗り出さない可能性が高いようです。
(Wrestling Observer, SESCOOPS)