先日報道された「AEWが使用を禁止・あるいは制限している技や行為のリスト」について、最新情報が報じられています。
最近明らかになったこのリストでは、禁止されている項目として「保護されていない頭部への椅子攻撃」や「フェンシング反応(脳震盪を起こした人が無意識に取る不自然な姿勢。腕を上向きに伸ばす、など。本物の脳震盪と紛らわしいため禁止?)」、「発作を起こしているような仕草」が記載され、使用にコーチや上層部の承認が必要な項目として「故意の出血」「観客を巻き込んだ乱闘行為」「怪我をした、というスポットやアングル」が記載されています。
掲載されている項目は、これまでのAEWの番組やPPVでも何度か目にしたことのあるものが多い印象です。実際のところ、このリストは団体内でどのように扱われているのでしょうか?
レスリング・オブザーバーのデイブ・メルツァーによれば、こうした禁止事項のルール自体は団体設立当初からあったとのこと。クリス・ノインスキー医師(元WWEレスラー。2003年の引退後は脳震盪の専門家として活動中)とトニー・カーン社長が「レスラーを守る最善の方法」について話し合ってルールを作り、ノインスキーが団体関係者に周知したそうです。
また、メルツァーによれば、禁止事項は多くのプロレス団体やプロレス番組制作関係者にとっては常識になっているもので、ルールの存在がプロダクトのトーンダウンにつながるわけではない、とのこと。実際、エージェントの承認を得れば使用することができる技も多いようです。
ただ、レスラーたちがアドリブで「承認を得られない禁止事項」をやってしまうこともあります。先日開催されたAEWと新日本プロレスの合同興行Forbidden Doorでのブライアン・ダニエルソン VS オカダ・カズチカ戦で、リング上にうつ伏せに倒れたブライアンが痙攣しているような仕草を見せたのは明らかなルール破りです。