現地9月3日にシカゴで開催されるPPV「ALL OUT」に向けたストーリー構築が進むAEW。オープニングでCMパンクの解雇が発表されるという重大な出来事があったCollision最新回のメインイベントで、FTRのダックス・ハーウッドとジェイ・ホワイトがシングルマッチで対戦しました。
ALL OUTでは、FTR(ハーウッド & キャッシュ・ウィーラー) & ヤング・バックス VS Bullet Club Gold(ジェイ、ジュース・ロビンソン、The Gunns)の8人タッグマッチが行われます。
All Inでのタッグチーム頂上決戦の直後に味方として組むことになったFTRとバックス。そこに向けての盛り上がりを作ろうというのが、今回のハーウッドとジェイの試合でした。
試合後、乱闘が繰り広げられるリングにバックスが登場し、FTRに握手を求めて拒否されるというシーンがありました。
The Young Bucks came to the aid of FTR post-match…But, the handshake was ignored once again!
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— All Elite Wrestling (@AEW) September 3, 2023
パンクが解雇されたことにより、このシーンは余計に意味合いの強いものになりました。パンク絡みの文脈を紐解くと…
- 2021年9月のALL OUT終了後のバックステージで、ケニー・オメガ & バックスとパンクが大喧嘩。彼らには出場停止処分が課され、タイトルも返上に。この後、パンクは2023年6月にCollisionの放送が始まるまで表舞台から姿を消し、FTRは数少ないパンク擁護派として積極的に発言してきた。
- 喧嘩の後、ケニー&バックスは一貫してパンクとの接触を拒み続けた。パンク側は連絡を取ろうとしたものの、弁護士に止められた。
- Collisionの放送開始とパンクの復帰により、DynamiteとCollisionの間でソフトなブランド分割が行われた。DynamiteはThe Elite(ケニー、バックス、ハングマン・ペイジ)とBlackpool Combat Club(ジョン・モクスリー、ブライアン・ダニエルソン、クラウディオ・カスタニョーリ、ウィーラ・ユウタ)が仕切り、Collisionはパンク & FTRが仕切るという体制に。
- Collisionの放送が始まった後、パンクとFTRがDynamiteにサプライズ登場したことはあったものの、ケニーとバックスがCollisionに参加したことは一度もなかった。
Collision最新回でハーウッドとともに入場したウィーラーは、腕をクロスするパンクの定番ポーズを披露。たとえ解雇されたとしても関係は変わらない…ということをアピールしました。その上で、バックスとの握手を拒否したのです。もちろん、これはこの4人のライバル関係に基づいた行動ではあるのですが…。
CollisionもALL OUTもシカゴで開催されるため、バックスはすでにシカゴへ滞在していました。パンクの解雇を事前に知っていた人はいなかったという噂もありますし、彼らのCollision出演がいつ決まったのかも分かりません。ただ、こういった文脈を踏まえると、FTRがバックスとの握手を拒否したことに、「CMパンク」というもう1つの意味を見出すことができます。4人のライバル関係は永遠に続くでしょう。ファンたちは、そこにパンクの影を見ることになるかもしれません。