ここ最近のAEWのテレビ番組は、視聴率や視聴者数が伸び悩む傾向にあります。
現地10月10日は、WWE・NXTと裏番組同士として放送されたDynamiteがあらゆる指標でNXTに大敗を喫し、大きな話題になりました。2021〜2022年頃のDynamiteは視聴者数がミリオンを突破することも多かったものの、2023年は2度のミリオン突破に留まり、80万人台を記録することが多くなっています。
Dynamiteはワーナー・ブラザース・ディスカバリー傘下のテレビ局TBSで放送されており、同番組の放送権は2024年で満了します。新たな交渉に向け、数字をしっかり稼げることを示すことによって優位な立場で交渉を進めたい、というAEW側の思惑は、なかなか思い通りに進んでいないように見えます。
しかし、ワーナーは最近の数字を気にしていないようです。Fightfulによれば、最近のAEWの番組がNFLやMLBなどの人気スポーツの裏番組として放送されることが多いため、視聴率や視聴者数が伸び悩むことをワーナーは予想していた、とのこと。
基本的にAEWとワーナーは友好関係にあり、ワーナー側はAEWの現在の成績やポテンシャルに満足しているとされています。
とはいえ、ビジネスはビジネスです。最近、AEWはワーナーからの「ライブラリ、PPV、番組」に関するオファーを拒否したと報じられています。トニー・カーン社長がオファー金額を「市場価値に達していない」と判断したことが、その理由です。
ワーナー側にも事情があります。彼らが維持しようとしているNBAのメディア権利の値段が高騰し他のプログラムに予算をなかなか割けないという状況に陥るかもしれない、とも報じられているのです。これは、AEWとワーナーの交渉に影響を与える可能性があります。
プロレス団体とテレビ局の関係は、世界中のプロレスファンに大きな影響を与えかねない重要な問題です。トニーはワーナーとの交渉を有利な形でまとめ上げることができるでしょうか?
(Fightful, Wrestling Inc)