2024年9月、Netflixはビンス・マクマホンを題材にしたドキュメンタリー「Mr. マクマホン:悪のオーナー」の配信を開始します。
この作品は、多くのスターを生み出してWWEを世界規模の団体へ成長させたビンスの功績だけでなく、2022年に発覚した性的非行&隠蔽スキャンダル、そして元WWE女性従業員がビンスを相手取って起こした性的虐待訴訟も大きなトピックスとして扱われます。本来であればWWE Studioも制作に関与するはずでしたが、作品内で一連のスキャンダルを取り上げることが決まった後、WWEは作品から手を引きました。
先日開催されたBash In Berlin終了後の記者会見で、コーディ・ローデスは本作やビンスの訴訟について質問され、「この作品にWWEは関与していないし、今は見る時間がない。訴訟については詳しく知らない」と具体的な発言を避けました。作品の公開が近づいたり、公開後に話題になることで、選手たちは作品やビンスのスキャンダルに関する質問から逃れられなくなるでしょう。
レスリング・オブザーバーのデイブ・メルツァーによれば、選手たちがビンスのスキャンダルや「Mr. マクマホン」への言及を避ける理由は、「許可されていないから」とのこと。元WWE女性従業員が起こした訴訟は現在進行中の法的問題であり、うかつな発言は「キャリアにおける自殺」を意味する、と指摘しています。
ただし、彼らがスキャンダルへの意見を持っていないわけではなく、メルツァーが取材した多くの選手やスタッフが「完全に嫌悪感を抱いている」そうです。また、、ビンスの手腕によってスターになることのできた選手たちは、スキャンダルについてどう感じるべきか葛藤しているといいます。
こうした選手たちの複雑な心境が「Mr. マクマホン」に反映されるかどうかは不明です。WWEが制作から離れている以上、現役選手が登場する可能性は低いかもしれません。
(Wrestling Observer)