超人的な身体能力でファンを魅了するリコシェ。
誰にも出来ないことを平然とやってのける彼は、世界中のプロレスラーに影響を与えてきました。彼の世代では間違いなくナンバーワンのハイフライヤー。空中殺法を得意とする後輩たちの中に、彼の影響をまったく受けていない人はいないでしょう。
2018年にWWEへ入団した彼は、あくまでNXTでの活動を強く望み、RAWやSmackDownでの活動には興味がありませんでした。しかし、1年足らずでメインロースターに昇格した後は、若者たちにアピールできる貴重な人材として重宝され、複数のタイトルを獲得しました。
とはいえ、2022年までWWEの最高責任者を務めたビンス・マクマホンとの間で意見が対立することもありました。クリス・ジェリコのPodcast番組Talk is Jerichoに出演した際、彼はある試合で見せた派手なムーブがビンスに批判されてしまったことを振り返りました。
あれはRetributionとの試合だった。ムスタファ・アリ、ダイジャック、そしてメイソン・マッデンと戦ったんだ。彼らは毎週のように俺をボコボコにしてた。ハート・ビジネスの標的にされた後はRetributionからボコられてさ…。
この試合で、こんなスポットをやったんだ。まずドロップキック。もう一人をかわして、別の人に何かをして、さらに何かをする……みたいなさ。まあ、試合には負けたんだけど、それが俺の試合中唯一のスポットだった。
バックステージに戻ると、みんな「すごかったね!」と言ってくれたよ。でも、ビンスは「あれは派手すぎる。ジョン・シナだってあんなことはできないぞ」と言われたんだ。すごくよく覚えてる。
頭の中では、「そりゃ、シナにあんなことできるわけないよ。わかってる。同意しますよ」と思ってた。でも、すごく混乱してなにか言い返したかったんだけど……俺は一度喋り始めると止まらなくなるタイプでね。母親譲りの性格なんだ。だから、「はい」とだけ言った。他にどうすればいいんだ?ビンスと言い争うつもりなんてないからね。
(Fightful)