2023年、リコシェとローガン・ポールは超人的なムーブを見せつけ合うアクロバティックな抗争を繰り広げました。話題になるシーンがいくつも生まれた一方で、危険な場面もありました。
特に話題になったのは、Royal Rumbleでの空中衝突。リングサイドから思いっきり飛び出し、リング上でぶつかり合って落下……という、なかなか見ることのできない衝撃的なスポットでした。
年間を通して激闘を続けた2人。Money in the Bankでは、ロープ上で揉み合っていた2人がリングサイドのテーブルへスパニッシュフライで落下する危険なスポットもありました。一見すると、「リング上のラダーに2人がいる状態でラダーが倒され、リングサイドのテーブルに落ちる」というスポットが失敗し、それを挽回するためのとっさの判断だったように見えます。
頭部に大きなダメージがあったかもしれない、かなり危険なスポットでした。しかし、極限の状況下で生まれる瞬間の判断こそが、名場面を生み出す……それこそがプロレスの凄さでもあります。最新のインタビューで、リコシェはこの危険なスポットを振り返り、とっさの判断がいかに重要か、そしてポールがいかに一流のアスリートなのかを語りました。
ああいう場面では、本能に頼るしかない。俺たちがやってることはミスが起こる可能性もあるし、テーブルやラダーが加わるとさらに予測不能になる。だから、瞬時の判断が求められるんだ。
観客を楽しませるために試合をしているわけだけど、同時に俺はローガン・ポールを抱え込んでいた。あの瞬間、「行くしかねえ、こいつが滑ったら俺も滑る。そんなの関係ねえ、行くぞ!」って感じだったよ。
試合後、ローガンと揉めたんだ。その様子もカメラに映ってるよ。でも、試合中は「戦うか逃げるか」の選択肢しかない。俺は後ろ向きに飛んでたから、あの瞬間は完全に状況をコントロールする必要があった。でも、自分の能力と本能には自信があるからな。
ローガンの態度や言動についてどう思うかは人それぞれだろう。でも、あいつが超一流のアスリートであることは間違いない。フィジカルパフォーマーとしては一流中の一流だよ。だから俺も「こいつなら大丈夫だ」って思えたし、あとは勢いに任せるしかなかったんだ。
リコシェは、自らの直感とポールへの信頼によって、あの危険なスポットが生まれたと強調。プロレスラーとしての経験が浅いにも関わらず信頼を勝ち取っていたポールは恐ろしいですね…。
(Inside The Ropes)
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