昨日、WWEがアルベルト・エル・パトロン(元WWEアルベルト・デル・リオ)やイホ・デ・ドクトル・ワグナー・ジュニアら複数のAAA所属選手たちと新契約を締結したことが、SNSで物議を醸しています。
2025年4月に発表されたWWEによるAAA買収。合同興行の開催や所属選手たちの相互遠征などに期待がかかる中で、WWEは「選手たちの法的拘束力を確保し、AAAやWWE以外の他団体に出場できない状態にするため」に彼らとの契約を決断しました。
しかし、非常に多くのトラブルを起こしてきたデル・リオと契約したことに特に多くの批判が寄せられています。元交際相手のペイジ(AEWサラヤ)に対するDV疑惑や2020年の性的暴行疑惑、観客とのトラブルなど、ネガティブな話題の多い選手です。
レスリング・オブザーバーのデイブ・メルツァーによれば、WWEによるAAA選手たちとの契約は、あくまでメキシコ市場における影響を意図したもので、例えばデル・リオをRAWやSmackDownに出場させることを狙っているわけではないようです。ただし、レッスルマニア41にも登場したエル・イホ・デル・ビキンゴなどがNXTに登場する可能性はあるかもしれない、とのこと。
また、今回の動きの背景として、WWEは2024年に「WWEとの契約に合意する前のステファニー・バッケル」がAEWと新日本プロレスの合同興行Forbidden Doorに出場してメルセデス・モネ(サーシャ・バンクス)と対戦したような自体を避けたいという意図があるといいます。
WWEとAAAは、現地6月7日に合同興行Worlds Collideを開催予定。その前にAAA所属選手たちが他団体に出場し、話題を集める試合をするのは困る…ということなのでしょう。
ということで、WWEによるAAA選手たちとの契約は彼らのAAAでの活動を主目的にしたもので、現時点でWWE本体への登場計画はないようです。ただし、メキシコ市場におけるCMLL&新日本プロレス&AEW連合との競争が激化することで、こうした予防的契約が今後も増え、それがWWE本体に影響する可能性も出てくるかもしれません。

(Wrestling Observer)
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