WWEによるAAA買収は、あらゆる形で波紋を呼ぶことになりそうです。AAA所属選手たちはWWEとどのような関係を築くのでしょうか?
AAA側は、自分たちのショーにWWEスーパースターが登場することに期待しており、既にレイ・ミステリオが番組に登場するなど相乗効果が起きています。一方で、WWEにAAA所属選手たちが登場する可能性も大いにありますし、6月の合同興行Worlds Collideでは激闘が繰り広げられるでしょう。
そんな中、メキシコのルチャ専門誌SuperLuchasの編集長エルネスト・オカモとレスリング・オブザーバーのデイブ・メルツァーは、WWEがAAA所属選手たちと新たに契約を結んだことを報じました。イホ・デ・ドクトル・ワグナー・ジュニアやエル・イホ・デル・ビキンゴなど、世界中でその名が知られているルチャドールたちだけでなく、あのアルベルト・エル・パトロン……つまり、元WWEのトラブルメーカー、アルベルト・デル・リオもWWEと契約したようです。
今回の契約について、オカモは「AAAと選手の契約は非独占のものが多く、知的財産権、契約解除条件なども整っていない。これは、選手との契約に厳格なWWEの基準とは異なる。よって、WWEは買収に伴い既存契約を維持するのではなく、新たに独自の契約を交わすことにした」といいます。また、今回契約した選手たちがWWEに登場することが決まったわけではなく、AAAでの活動に専念していく可能性もある、と強調されています。
Los luchadores de #AAA que ya firmaron contrato con #WWE son
— Alberto del Río
— Hijo de Dr. Wagner
— Hijo del Vikingo
— La Parka
— La Hiedra
— Lady Flammer
— Lady Maravilla
— Niño Hamburguesa— Ernesto Ocampo (@ocampoxlaw) May 5, 2025
SNS上で波紋を呼んでいるのは、トラブルメーカーとして知られるデル・リオとの契約。かつてWWEで活躍していた彼は、2014年にWWE社員とのトラブルが原因で一度目の解雇。2025年に復帰するも、2016年にウェルネスポリシー違反などによって再び解雇されました。
そして2020年には当時の交際相手への性的暴行&誘拐の容疑で基礎されるも、2021年に証拠不十分で不起訴処分に。その後AAAへ活動拠点を移すと、2025年3月に観客とトラブルを起こして6ヶ月の出場停止処分を受けました。元交際相手のペイジ(AEWサラヤ)へのDV疑惑もあるなど、ゴシップに事欠きません。
デル・リオとの契約に関するWWEの意向は不明。AAAの主要選手と契約しただけ、という認識かもしれませんし、WWEのショーへの出場も狙っているのかもしれません。しかし、先日の大量解雇が大きな話題になる中で彼と契約した…というニュースがSNS上で反発を招くのも仕方ないことです。
また、ビキンゴはレッスルマニア41にも登場しエル・グランデ・アメリカーノVSレイ・フェニックス戦に絡んだほか、ワグナー・ジュニアは2025年2月に「アメリカではマスクマンが重視されない」とWWEからのオファーを蹴ってAAAと残留したばかりでした。



(Wrestling Observer, Wrestling Inc)
あわせて読みたい

