WWEから解雇され、AEWへ向かったアンドラーデの歩みは、WWEの主張によってストップがかかっています。
プロレス業界内では、WWEがアンドラーデを解雇するにあたって「90日間の競業回避義務期間を設けない代わりに、給与補償もない」という判断をしたと認識されていました。WWE内部やAEWはその認識でおり、だからこそAEWはアンドラーデをWWE退団直後に番組へ出演させたのです。
しかし、彼がAEWに登場した後、WWEが「給与の補償はしないが、競業回避義務は課される」旨をAEWへ通告したことで状況は一変。現在、彼はAEWから姿を消し、番組内でも一切言及されていません。
PWInsiderによれば、一連の騒動によって「アンドラーデはWWEの競業回避義務に違反した。最長1年の活動停止に追い込まれる可能性がある」という噂がルチャ界で流れているそうです。
家族もいるアンドラーデにとって、1年の活動停止とは大事です。レスリング・オブザーバーのブライアン・アルバレスによれば、TKO体制のWWEでは、選手との契約に「解雇された場合、1年間の競業避止義務がある」という条項を含めているとのこと。
これは、アンドラーデがWWEから解雇された直接的な理由である「ウェルネスポリシー違反」がWWEからの早期退団を実現するための抜け道になることを避けるための対策なのだとか。
この契約が法的に有効かどうかは「非常に懐疑的」であり、アンドラーデ側が法廷問題に持ち込めば契約は無効になる可能性もあるといいます。
WWE内部でも「アンドラーデは即座に自由になる」と認識されていたわけですから、WWEの契約がどの程度周知されていたのかは謎です。無事にAEWでの活動を開始できるといいのですが、状況は複雑なようです。
(WrestlePurists, PWInsider, Wrestling Observer)
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