WWEの看板選手であるコーディ・ローデスの父は、レジェンドレスラーのダスティ・ローデス。父が残した遺産は少なくありません。
ダスティのキャリアには紆余曲折あり、困難な時期には自身の記念品などを売って生活費を賄っていたことが知られています。しかし、息子であるダスティン・ローデスやコーディにとって、こうした「形には残らない遺産」はたくさん残っており、彼らはそれを成長の糧にしてきました。
最新のインタビューで、コーディはダスティの遺産や父が売ってしまった貴重品などについて語りました。
父が残したものといえば、トランクス、ブーツ、ガウンとかかな。でも、おそらく最も価値があるのは、親父の「ブッキング・ジャーナル(興行記録)」だね。ツアー中の日記をつけているようなもんだな。「デモインでの興行はこうだった。前売りはこの額で、グッズ売り上げはこれくらい……」といった具合にね。
親父の筆跡はすごく独特なんだ。「アンドレ、バトルロイヤル。次回の宣伝はリック・フレアー、ブラックジャック・マリガン」なんてメモや、当時の動員数などの数字を見るのはたまらないよ。
プロレス史家の視点から見れば、これが俺たちの持っている最も価値あるものだ。誰が前回出場して、次は誰が来るのか、親父の思考回路が見えてくるからな。ダブルヘッダー(1日2興行)をいつやったのか、といった記録も分かる。ブッキング・ジャーナルなんて、プロレス関係者じゃなければ大して魅力的なものには見えないだろうけど、俺にとっては最高の宝物だよ。
親父の持ち物の多くは失われてしまった。でも、買い戻したいとは思わないんだ。よく「親父さんの品を買い取ってくれないか」って持ちかけてくる人がいるんだけど、「それはあんたの物だ。親父が売ったのなら、それはあんたの物だよ」って断ってるよ。
これは、親父が冗談抜きで本当の「困難な時期」に直面した時の話だ。俺は当時高校生で、親父は俺たちに悟られたくなかった。金庫には古き良きカウボーイ・ガンと現金が詰まっていたけど、あれは親父が私物を売って作った金だったんだ。
有名な話だけど、親父はリビングに座り込んで、丸一日かけて自分の宝物を次から次へと売り払っていたことがあった。二人の子供のためにな。
俺たちはかなり裕福な暮らしをしていたから、実質的に破産状態だなんてことを子供たちに知られたくなかったんだよ。親父がそうやって守ってくれたから、俺たちは貧乏だと気づかずに済んだ。
だから、手元に残っているものは少なくて、もっとあればよかったとは思うよ。でも、誰かが親父のグッズを持っているのを見かけると、正しい人の手に渡ったんだなと感じることが多い。「ああ、それはあんたが持つべき運命だったんだな」って思うようにしているよ。
(eWrestlingNews)
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