新型コロナウイルスのパンデミックは世界中のプロレス界に大きな影響を与えました。アメリカでは、WWEとAEWは恒例のツアーを中止せざるを得ない状態になり、WWEは会場の客席にファンをバーチャル表示する「ThunderDome」スタイルを導入しました。
しかし、国民へのワクチン接種が進んでいることにより、両団体はツアー再開に向けて動いています。WWEのメインブランドであるRAWとSmackDownのツアーは7月から再開することが発表されています。
【WWE】ツアーがついに復活。7月のSmackDownから有観客での収録がスタート
アメリカで新型コロナウイルスのパンデミックが深刻化した後、無観客での番組収録を続けてきたWWE。レッスルマニア37を有観客で開催することに成功した後、本格的なツアーをいつ再開できる...
その一方で、NXTについては公式発表がありません。ただし、レスリング・オブザーバーのデイブ・メルツァーによれば、NXTの選手たちは「7月からハウスショーを再開する」と伝えられているのだそうです。
喜ばしいことではありますが、制限もあります。メルツァーによれば、まず、会場のキャパシティは200〜400席程度になるとのこと。そして、選手たちにはワクチン接種が義務付けられます。接種しなければハウスショーに参加することはできません。
その理由は、ハウスショーの開催地にあります。全米を巡るわけですから、右翼的な思想が定着している都市でもイベントを開催することになります。こうした土地では、ワクチンを接種していない観客がいたり、マスク着用が義務付けられていなかったり、という問題がつきまとうのです。ツアー・ハウスショーの再開がクラスターの引き金になることはどうしても避けたいのでしょう。
選手たちにとって、グッズ収益を見込めるツアーは重要な収入源になります。しかし、自分や仲間たちの健康に対するリスクはなるべく避けたいところ。副作用の心配もありますが、ワクチン接種は一番の安全策です。
(Wrestling Observer, Cultaholic)
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