かつてのWWEは放送内容が過激でした。しかし、TVPG(親の指導が勧められる番組であることを示すレイティング)を導入したことによって軌道修正を行い、現在のスタイルに至っています。
WWEは全年齢向け。AEWは……?
90年代にお下劣過激路線で大ブームを築いたWWEも、保護者団体からのクレーム回避と低迷期脱却のために視聴制限を「PG(全年齢・保護者の要監督)」に下げています。こちらは狙い通り視聴層拡大に伴い売上を回復させましたが、元来、流血がつきもののプロレスにおいて表現の幅が狭まった結果、マンネリ化を招いたのも確か。
引用
視聴制限引き下げでマンネリ化を招いたWWEの苦悩と重なる哀しみの問題作『ロボコップ3』 - プロレス×映画|BOOKSTAND映画部!監督フレッド・デッカー氏は、加害者である以上に最大の被害者なのである!
売上は上がったものの、試合内容に満足できないファンが現れるという結果を招いたTVPGの導入。一方、5月25日に旗揚げ興行”Double or Nothing”を開催するAEWは、TVPGよりもゆるいレイティングを導入するかもしれません。今日公開されたDoNのプロモーション動画がTV-14に設定されているため、このような噂が流れています。
TV-14とは?
TV-14は「14歳以下の子供には不適切であると多くの保護者が感じるであろう番組」に設定されるレイティング。WWEのアティチュード時代のレイティングはTV-14でした。
一方のTVPGは「保護者の指導が推奨される番組」で、下ネタや流血は避けられます。要するに、AEWはWWEよりも激しい内容の番組を放送できる、ということ。10月から毎週火曜日に放送されるという噂のウィークリー番組は、月曜日放送のRAW、そして放送日が金曜日に移動するSmackDownとの違いを見せてくれるかもしれません。
もし本当にTV-14が導入されるとしたら、アスリートプロレスを理想とするAEWにとって、流血を伴うような激しい試合内容も容認されるレイティングは有利に働くでしょう。TV-14の元でマンデー・ナイト・ウォーズを勝ち残ったWWEのような熱狂を生み出すことはできるでしょうか?