プロレス界の裏側を扱うVice TVのドキュメンタリー番組「Dark Side of the ring」の最新エピソードをきっかけに、リック・フレアーとトミー・ドリーマーが炎上しました。
新エピソードで取り上げられたのは、2002年にWWEのロースターが飛行機内で泥酔し、問題行為を働いた悪名高い「Plane Ride From Hell」事件です。事件を目撃し、被害者にもなったキャビンアテンダントの女性が、裸にガウンのリック・フレアーから性器を触るよう強要される性的虐待を受けたことを番組内で告発。フレアーが出演していた広告キャンペーンが中止になるなどの影響が出ています。
番組に出演したドリーマーは、フレアーの行いを「ジョークだった」とし、被害者が2004年にWWEとの示談に応じたことに対して「お金で解決せずに、法律を最大限に利用して、彼をムショにブチ込めばよかったじゃないか」と発言しました。この無神経な発言もまた炎上し、インパクトは彼を停職処分にしたと発表しました。
今日、ドリーマーはTwitterに謝罪文を投稿し、
Dark Side of the ringでの私の発言は、誰かの気分を害したり、怒らせたり、恥をかかせたりすることを意図したものではありませんでした。発言が無神経なものだったことや、誰かの個人的な経験への記憶を蘇らせかねないものだったことは理解しています。私は、いかなる種類の性的違法行為も容認しません。不快な思いをさせてしまった方々にお詫びします。心の底から申し訳ないと思っています。
と釈明しています。
プロレス界が100%健全な場所ではないことは誰もが理解しているでしょうし、時には大きな問題が起こることもあります。2020年には男性レスラーによる問題行為が次々と告発された#SpeakingOutムーブメントがTwitterで起こりましたし、クリス・ベノワが起こした一家心中事件はステロイド剤の悪影響を浮き彫りにしました。
また、ドリーマーと同い年のロブ・ヴァン・ダムは「デビュー当時、プロレスラーがドラッグを使って女性たちを自分の思い通りにするのはよくあることだった」と認めています。ここまで悪質なものではないにしろ、若い頃の行いが表沙汰にならないことを願いながら生活している元プロレスラーはたくさんいるでしょう。そうした人たちにとって、現代は厳しい時代です。