WWEの1月のPPV「Royal Rumble」では、インパクト・レスリングからミッキー・ジェームスが女子ロイヤル・ランブル・マッチに参戦します。他団体からWWEのPPVにレスラーが参戦するのは異例のことです。
AEWのベテランレスラー、マット・ハーディーは、WWEのこうした動きはAEWの影響によるものが大きいと考えています。特にWWEの最高責任者ビンス・マクマホンにAEWが与えた影響について、マットは次のように語りました。
(ミッキーのRoyal Rumble参戦は)AEWがこのビジネスをどれだけ変化させ、あらゆる点において進化させようとしているかがよく分かる出来事だ。ビンス・マクマホンはWWEと彼の知的財産を堅く守ろうとする人物なんだけど、AEWがアツいもんだから、Dynamiteの放送が始まるとなるとNXTを裏番組に当てたんだよ。「いやー、何も心配してないよ。NXTを犠牲にしなきゃならないなら、それでいいじゃないか。真っ向からぶつかろう」なんて言ってさ。
こうして始まったウェンズデー・ナイト・ウォーズはAEWが勝利した。ビンスはNXTをDynamiteの裏番組にして、Dynamiteの視聴者を半減させることを目論んだ。DynamiteのレイティングがRAWやSmackDonwに追いつくのを遅らせようとしたんだ。それが彼の最初の考えだった。
いざ始まってみると、どうなったか……。トニー(・カーンAEW社長)はインパクト・レスリングや新日本プロレス、NWAといった他団体と協力してレスラーを集め、説得力があって見ていて楽しい番組を作った。毎週見たくなるような番組だよ。素晴らしいアクションがあり、素晴らしいレスラーたちがいる。しかも、番組に出るメンツは固定されていないんだ。
Royal Rumbleにミッキー・ジェームスが参戦するのは、ビンスがプレッシャーをかけられたからだと思うね。今やWWEはAEWに負けないようにしなければならないし、予想外のことが起きること、誰が現れるかわからない団体なんだということを示す必要がある。もしAEWが存在しなければ、「禁断の扉」がなければ、ビンスはこんなことをしなかった。他団体のレスラーをRoyal Rumbleに出すなんてね。
プロレス界にとっていいことだよ、ビンスに変化を促したんだ。この点については、みんな俺に賛成してくれると思う。ビンスとWWEは何年も停滞していたんだ。競争がなく、誰かに急かされることもなかった。
ビンスを動かす団体が再び現れたというのは、本当に喜ばしいことだと思います。
(Fightful)