2022年3月にROHを買収したAEWのトニー・カーン社長。ROHは21世紀のプロレス界を支えてきた歴史あるインディ団体で、ROHのリングから多くのスターが育っていきました。その代表格であるブライアン・ダニエルソンとCMパンクは、現在トニー率いるAEWの一員です。
PPV「Double or Nothing」に向けた電話会見の中で、トニーはROH買収の経緯と将来的なプランを語りました。
正直なところ、俺はROHに飛びついただけなんだ。ユニークなチャンスがあってね。一定額を払えば、その場でROHを買収することができる、と電話で聞いたんだよ。俺は物事を複雑にしたくなかったし、それ以上難しくしたくなかったから、「買うよ」と言った。それだけ。俺にとっては簡単なことだったね。その時に考えていたのは、価格は適正だし、チャンスも適切だということ。そして、AEWのことも頭にあった。俺はいつもAEWのことを考えているからさ。
ROHは彼ら自身のブランドを他人に渡すべきではないし、自分の足で立つべきだと思ってる。ROHのことをAEWの下部団体だとか、二番手だなんて考えていないし、だからこそ4月にSupercard of Honorという感服せずにいられないイベントを作ることができたんだ。あれは「育成」や「サブブランド」だなんてことを感じさせなかっただろ?素晴らしい試合があり、評判のいいカードがあった。2022年で最も評判の良いショーの1つになった上、商業的にも大成功だよ。
(ROHがフルタイムでの活動を再開することについて)我々はいまもその実現に向けて取り組んでいるよ。メディアにとってはエキサイティングな時間になる。[…](メディアパートナーのワーナー・ブラザースとの間に)AEWのファンの増加や、ファンにコンテンツを届ける手段の拡大、今ある素晴らしいショーの話だけではなく、ROHの将来についても語り合う機会を設けた。これからも会話を続けていくよ。ROHのウィークリー番組や、ストリーミング・シリーズは、それがどのような形に落ち着くにしても、すぐにでも実現させたい。俺はそのために頑張っているし、プロレスファンが見ることのできる素晴らしいショーがAEWのものだけではなくなると思う。世界中のROHファンがテレビ放送の復活を待ち望んでいるんだ。
2021年末、ROHは活動を休止。4月のSupercard of Honorで復活したものの、頻繁にショーを開催できるほどの体力が戻ったわけではありません。トニー主導のもと、ROHがどのように歩んでいくのか、注目です。